2019年度・台湾No.1ヒット映画
ストーリーや小物が凝っていて面白いよ。3回ほど観ました
原作は台湾のホラーゲーム。数時間でクリアできるので興味があれば是非!
iOS/Android版もあり私はタブレットで遊びました
実はドラマ化もされています。時間があればそちらも取り上げたい
キャッチコピーは「自由が罪と教えられた時代。あなたならどう生きましたか?」正直この時代に生きたくないのが本音です。映像化された作品を楽しみつつ戒めとします
ネタバレ注意
↓「返校」攻略&考察はこちら↓
≪著作権≫
ゲームの動画像は全て以下に帰属します
©Red Candle Games / Coconut Island Games.
映画「言葉が消えた日」~返校
一部登場人物の追加や性格の相違はあるものの
ゲーム版と登場人物や時代背景に大きな違いはありません
本blogでは気になる違いを取り上げています
あらすじ
1962年・独裁政権のもと国民のあらゆる自由が制限されていた台湾。放課後の教室でいつの間にか眠り込んでいた女子学生のファン・レイシン/ワン・ジン。目を覚ますと人の姿が消え学校は別世界になっていた。校内を一人さ迷うファン。秘密の読書会のメンバーで彼女に想いを寄せる男子学生のウェイ・ジョンティン/ツォン・ジンファと力を合わせて脱出しようとする、がどうしても外へ出ることができない。消えた人々を探す二人は、政府による暴力的な迫害事件と、その原因を作った密告者の哀しくも恐ろしい真相に近づいていく──。
TWIN~HP
DETENTION(原題:返校)2019年/台湾/103分
新人女優のワン・ジン(王淨)さん=透明感ある女生徒・レイシンを演じ
フー・モンボー(傅孟柏)さんがイケメンのチャン先生役でございます
⇒このちょいダサな髪型とメガネ姿が好き!
日本語吹き替え⇒花江夏樹さんが友人ウェイくん役を担当。ゲーム配信もやっていたので好きなんでしょうね
ホラー映画と言っても怖いシーンはあまりなく(ホラー好きな個人の感想です)
人間ドラマメインの作品となっています
ここに載せていないゲーム&映画比較シーンは【トゥルーエンド考察】Q&Aの方でとりあげているので良ければそちらも読んでみて下さい。最後にリンクあり
以下は映画版を視聴した前提で書いています
未視聴の方はお気を付けを!
軍による締め付けの強調
サブタイトル「言葉が消えた日」から言論統制が顔をのぞかせているので予測はつくが、共和党による弾圧シーンが多い
映像化されたおかげ?恋愛面も強調されているように思う
イン先生
⇒校長の娘という設定はなくなったのか?担当教科もゲームでは歴史だったが映画では音楽になった。両方担当?なのかな。レイシンとウェイ君がぶつかった時「禁書」の存在がばれる。ノートの表紙に担当教諭=イン先生の名前が書かれ~中身は五線譜ノート。そこに禁書の内容が書き写されていて一瞬のことだが細かかった
その後イン先生は他の読書会メンバーとともに粛清され命を落とす。亡命しないのは権力者一族の娘設定がなくなったから?映画のボリュームが長くなるから?とにかく美人で知的!レイが嫉妬するのも分かります
ゲームでは学者一族と言われていた。日本統治時代後は学者や医者たちが反体制になり多くが弾圧されたと言われているけど、この一家はうまくやっていたのかな。ウェイ君の親も医者でエリート家庭でした
後輩のウェイ君
⇒レイシンの無限悪夢ループに入り込んでしまうウェイくん、想い人は夢の主ファン・レイシン。基本好青年だが気の弱い友人ションジエを利用(口止め)し読書会の本をレイシンに渡すなど恋に積極的+利己的
ラスト学校へ戻るウェイ。チャン先生が隠しておいた禁書・厨川白村『苦悶的象徴』(翻訳・魯迅)に挟まれていたレイシン宛ての手紙を届け彼女の魂を救う。この日本人知らなかった。ネットで読める研究論文によると中国で有名らしい
映画版では孫文の肖像画がはっきり確認でき政治色強まってる印象。ゲームではぼんやりしていてよく分からない
チャン先生
⇒イケメン俳優が演じており~これは親身になられたら好きになっちゃう魅力満載な先生。ウェイ君と異なり消極的(ゲームに比べて)だが職員室でラブラブなやり取りとか夜の待ち合わせや自分の家を教えているのはどうなんだろう
映画ではウェイやレイシンに「生き延びて希望を持つよう」諭す役目に。「誰かが生き続けて すべて覚えていてほしい」
悪夢の中とまどう生徒に「ここから出ろ!」と電話をかけてくれた先生…ゲームでは「ファンさん…生活指導室で…待っています…」という内容の電話だったので映画のチャン先生の方が好感持てる
「理解するひとがいれば孤独じゃない」と言ってるが…相手が未熟なのをわかっていない
部屋にはスイセンを描いた絵がたくさん置いてありちょっと引きました。ごめんなさい
エンドロール途中で最後のメッセージあり
「平凡で自由に生きて欲しい」
主人公レイシン
⇒先生を自分のものにしたい!恋に積極的、映画館デートでは先生の手を自ら握りにいく!映画では読書会の主催者=イン先生で想い人は関わっていないとおもいこんでいそう。密告⇒粛清ではなく教職を解任されるだけと考えていた
これは父が捕まったとき部下のバイ教官に連絡しろ(頼れ)と言っており母は「(賄賂貰っただけだから)命までは取られない」という体験から命は取られないと思ったのかも
ゲームでは父親を「あの男」と言い母に比べ扱い雑になっている。映画では浮気を知りつつも逮捕されたときは父を心配して移送車を見送っているし、密告は司法取引(司法があるなら…)のためでもあるような(父の減刑?)話になっている
死因は(ゲームでは)飛び降り自殺だが映画では不明。全校生徒前で謝罪&自ら吊りのシーンはある
読書会
読書会の主催者はチャン先生になっているがゲームでは不明。朗読担当のイン先生は「自分が捕まったら生徒をよろしく」と言いそれにチャン先生は「口を割るなよ」と返答している
ゲームでは指導の枠をこえレイシンと恋仲になったチャン先生、読書会の存在を守るため急にそっけない態度。イン先生は立場が危なくなると自分だけ国外逃亡。大人の行動に振り回される子供たち(チャン先生的には「子供ではない」)
映画とゲームでイメージが異なった二人の教師でした
ションジエ~映画限定キャラ
人形遊びが好きな生徒。レビュー記事で書いたがゲームに盛り込み切れなかった要素が映画にもりこまれている例
映画後半、用具入れに閉じ込められていたションジエをウェイ君が救うシーン=ゲーム内でトイレに「チクリ魔」と書いてあったの実はションジエ救助イベントの名残じゃないだろうか
ゲーム序盤入ったのは女子トイレ(左側)でゲーム後半入る男子トイレは女子トイレの右側だった気がする(曖昧)チクリ魔と書いてあったのは右のトイレでレイシンの事だと思ってたのだけど…映画をみてイベントの痕跡を感じた
レイシンのお墓
映画だと分かり易い!ゲームではレイシンのお墓だと明かされないまま終わります
視聴覚室ではミスリードを誘い無名だった墓に「ウェイ」の文字が浮いてでてくる。ストーリー後半ウェイ君は生きており実際亡くなっているのはレイシンだと判明する。勘のいいプレイヤーはあの墓がレイシンのものだと推理できる流れ
ゲーム世界はレイシンの無意識世界のような場所で実際の視聴覚室に草の茂った墓があるわけはない
ウェイの手記⇒彼女は名前のない墓に埋葬された / 菩提樹の根元を調べると⇒削れて名前の読めないお墓
⇒微妙なニュアンスの違いは翻訳のせいかな?と思ってます。気になった人は原文か英語版をやってみて教えてください
ウェイの手記
ゲーム内画像より
僕が日の目を再び見たときには、何もかもが変わってしまっていた。愛する人たちも先生も遠い所へ行ってしまった。彼女は名前のない墓に埋葬された。残された僕は老いていく。 / 至親恩師盡皆辭世,那人只留無名孤墳。 餘我一人垂垂老矣
用務員のカオさん~映画限定
退役軍人・元大佐らしい。映画に登場してくれたおかげで茶碗に入っている歯の謎が解けた!
ゲームでは存在だけ匂わせていて何時出てくるのかドキドキしてました。削られてしまったのかな
大陸訛りがあるらしいけれど私には聞き分けられません
比較は以上で終わります
映画のおかげでゲームがより楽しめ、心に残る作品となりました
時間があればドラマも書き残しておきたいな
Netflixドラマ版
Netflixのドラマ版紹介動画には日本語がないので雰囲気だけどうぞ
(ドラマ本編には日本語字幕あります)
2020年のNetflix専用配信|全8話|1話50分ほど
映画で描かれている時代の30年後の学校を舞台にした作品
バイ教官やウェイ君、もちろんレイシンも出てきますが主人公は現代の女の子=ユンシアンちゃん
ゲーム&映画で主人公がむくわれない、結末が悲しい人はドラマ版をみるとよさそうとだけお伝えしておきます
↓ドラマ版の小説は角川から出ています↓
\\コメント大歓迎です。お気軽にどうぞ//
Thank you for reading through!
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