ネタバレ注意!本を読んだけれど内容あまり覚えてない方に向けた内容です
前回の話はコチラ
<参考文献>

一粒の真実
ゲラルトが出会った「おとぎ話」的寓話が語られる回
前章との時系列は不明。相棒ローチと旅の途中の出来事
●本章はNetflix・2ndシーズン「1話 ひとかけらの真実」で映像化されています。あわせてお楽しみください
本章
場所:「ムリヴェル」という付近の地名はでてくるものの具体的な場所は不明
【事件の発端】街道を移動中、鳥の群れが突如旋回したのを訝しんで森へ向かう。そこには男女の死体があった。女の首には噛み跡…怪物の予感!「ローチ。こうした事件を無視して通り過ぎていたら、お前のオート麦代もかせげない、だろう?」
小説でもローチは場を進行させる役割を担っています…独り言オヂサン(笑)
≪登場人物≫
ニヴェレン:寺院の襲撃&尼僧レイプで呪いを受け猪風の怪物姿になった青年。動物には好かれる。人恋しさ+呪いをとく目的から財宝と引き換えに貧しい家の娘を数年屋敷に住まわせる契約を繰り返す。家を自由に操れる能力がある
ヴェリーナ:鳥が好き。細身で黒髪の少女姿=ルサルカ(水の精)に間違われるが実態は吸血種
ローチ:雌馬の表記あり。落ち着かせるために度々「アクスィーの印」を使われてしまう

今回の呪いを解く鍵は「真実の愛と血」です。ニヴェレンは童話『かえるの王子様』に倣い女性に愛されれば元の姿に戻るかもしれないと希望を持ちました。好意を持たれキスやそれ以上の行為を行うようになるものの、呪いは解けずあきらめてしまいます。怪物姿も悪くない、そう思うようになっていたある日の出来事
≪ストーリー≫
辺鄙な森で噛み跡の犯人を捜していると…場にそぐわない少女を発見。人里離れたこの場所で何をしているのだろう…?追いかけるも見失ってしまう。この間ローチは興奮しており追加のアクスィーで鎮静化
気乗りしない足取りの愛馬と寂れたお屋敷に入ると人語を話しながら襲い掛かるふりをする怪物=ニヴェレンに遭遇。その後食事に招待される
互いを探りあいつつウィットに富んだ会話が続く
>>ゲラルトは首に下げた銀の記章を触らせ相手の様子を伺い、ニヴェレンは暗い場所にある絵画が見えると言うゲラルトの正体を問いただす
徐々に打ち解ける2人
>>「銀の食器も使ってるし怪物じゃないな」「お前こそ、暗闇の中のものが見えるなんて人間じゃないな」
「ニヴェレン。本当に助けはいらないんだな」
一粒の真実 102頁
「お前に俺を助けられると思うか?この呪いが解けるとでも?」
「そういう意味の助けだけを言ったのではない」
>>ここでのゲラルトの発言は「辛ければウィッチャーとして息の根を止める」意味も含まれているように思う。直後~よりにもよってゲリボルとニムナル渓谷にある寺院の中でコラム・アー・テラ聖堂=「獅子頭のクモ」の巫女に呪いをかけられるなんて…自分には知識と力がないから無理なんだと伝えている

ニヴェレンの館を自在に操れる能力は素晴らしく、無法者を追い出したり+好きな食事がだせる+掃除や洗濯なんかも一瞬、そして優しいと私だったら数年間だけじゃなく一生一緒に居たいと思えるお相手。強靭な肉体も手に入れ見た目は怪物なれど巫女の呪い悪くないような…⁉
ゲラルトの会話術に少女の情報をうっかり滑らすニヴェレン「彼女は水の精=ルサルカなのかな?」この時点では正体を見抜けていない二人
<The World of the Witcher>ではナーイアス=水場に棲む美少女の姿をした妖精とあり「ルサルカ」表記でない。民間伝承ではこの妖精が人間に恋をすると魔法生物だから死ぬことはないが時の経過に逆らえず歳だけとってシワシワの「ウォーターハグ」化すると伝えられている
ゲラルトがなぜこの館に長居しているかと言えば~庭園に自生している青薔薇を見て「首を嚙まれ亡くなっていた女性」の胸元に同じバラが飾られていたのを思い出したから
>>ニヴェレンの祖父がナザイルから苗を持ち込んだ青薔薇。財宝目当ての父と娘がやってきたけれど今はヴェリーナと暮らしているので追い返したこと、その時庭の青薔薇を娘が摘んでいたことを聞き出す名探偵ゲラルト
ルサルカは人間が苦手なので呪いを解いたら彼女が離れてしまうのではないかと不安。最近怪物じみた夢に悩んでいる、心身ともに怪物になってしまったらここに来て終わりにさせいてほしいと頼むニヴェレン
犯人は別にいるのか…別れを告げた道中、フェアリーサークル(妖精の輪 / キノコがサークル状に生えるので菌輪とも)を見かけ騒ぐローチ
>>ニヴェレンがローチの顔を撫でていた時気持ちよさそうにしていたのを思い出す。館を嫌がっていたのは別の怪物がいるから!
踵を返し館に戻るとそこにいたのは…
Vampire / ブルクサ
巨大なコウモリ姿。日光に耐性あり。ほとんどの個体が変化とテレパシー能力を持ち人間をだますことができる
血を吸われたニヴェレンも途中加勢、愛するヴェリーナに致命傷を負わせ死闘の末勝利
>>死に際に「愛してる」とにじり寄られ再度吸血されそうになるも銀の剣の餌食に!
直後怪物だった男はたくましく見目のよい色白の若者に変わっていたのでした
ゲラルト「どんなおとぎ話にも一粒の真実がある。愛と血。どちらにも強い力がある~わかっているのはそれが真実の愛でなければならない」
- 12年前ニヴェレンたちがコラム・アー・テラ聖堂襲撃
ごろつき連中に唆されて巫女を襲う
- 襲撃から数日突如怪物の姿に!
館には仲間の死骸…
- 現在ブルクサ退治後人間に戻る
真実の愛を得ると同時に失い解呪
【まとめ】ヴェリーナは愛するニヴェレンの心すら怪物にしようと(夢を通じて?)して失敗。真実の愛と言ってもそのままの彼を愛するわけではないのだなと読んでいて複雑な気持ちに…呪いの解除は愛しあっている相手の死なのか?言及はない
ドラマ版「ひとかけらの真実」との違い
Netflix・2ndシーズン 第1話
・シリと合流している
>>時系列が「ソドンの丘の戦い後」となっている>>この戦いについては後の章で解説する
・ニヴェレンと友人関係のゲラルトが村を訪れる設定
>>怪物の姿=イノシシで村は彼を残し全滅
・天井裏の物音に猫=ヴェリーナだと言う
>>水の妖精説はでてこない=ヴァンパイアだとわかっていて手元においているニヴェレン。森で負傷していたブルクサを介抱。側に居続けたので自分の血を与えていたが制御できず村人を襲ってしまった
>>小説のニヴェレンはヴェリーナの正体を知らなかった。愛するブルクサを殺されシリに「剣で殺してくれ」なんて頼まないしゲラルトは「人間なんだから自分で命を断て」などと言って去らない
【まとめ】原作のほうが後味の良い仕上がりになっています。元はローチから気づきを貰い呪いを解決する話でしたが、ドラマ版はシリとゲラルト関係構築のため「ニヴェレン」を踏み台にしている
理性の声3

2の続きから始まる
療養しているウィッチャー・ゲラルトの元に騎士団が訪れた
左肩には「白薔薇」記章のついた赤マント
この地に留まっているのを気に入らないと早急な立ち退きを迫られる
ヘレヴァルド元公爵・現大公(王家と血の繋がりはない)からの使者だという二人
3日で立ち退くと約束。静かにキレつつ追い払うネンネケ
白薔薇騎士とは:テメリア王国で誕生した世俗的な組織。やがて本来の理念を離れ、地域の貴族からの土地の寄贈や一時の富に固執するようになる。一員になるには、1000ノヴィグラドクラウンを寄付するだけ。ニルフガード戦争後は「炎の薔薇の騎士団」に改名され「永遠の炎教」の教義を規則に取り入れる
<The World of the Witcherより>
まだ炎の薔薇になる前の騎士団だと思われる
≪登場人物≫
モーエンの伯爵ファルウィック:白薔薇の騎士。憎しみに燃える瞳をゲラルトに向ける
ドーンダルの騎士タイレス:白薔薇の騎士。若さゆえか頭に血が上りやすい。産まれたときネンネケにとりあげられた過去がある。母親はその時亡くなっている
ネンネケ:「高僧」と言われている

タイトル「理性の声」とは何のことを言っているのか?まだよくわかりません。ここでは私が感じたことを書き込んでいるので著者の趣旨とは別のことを言っている可能性があります。詳しく知りたい人は本を読もう
【短篇集I・残りの章はあと4つ】
>>ウィッチャー 一粒の真実 小さな悪 値段の問題 世界の果て 最後の願い

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