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返校detention~歴史に基づく台湾ホラー!レビュー【ネタバレなし】

返校アイキャッチ10時間以内
10時間以内レビュー
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この記事はネタバレなしのゲームレビュー

かに
かに

原作はゲームだけどその後たびたび映像化され、今ではNetflix専用ドラマもつくられているよ

ペンギンロボ
ペンギンロボ

スゴイ人気ダネ

かに
かに

ドラマ版は趣旨が少し異なるかな。映像作品はネタバレ有の『考察』記事で取り上げてます。はじめてメディアミックスが楽しめたゲームでした

≪著作権≫
この場で使用されているゲームの動画像は全て以下に帰属します

©Red Candle Games / Coconut Island Games.

概要

12017年1/13発売

1960年代・台湾の歴史に基づくホラーアドベンチャー
⇒当時の世界情勢があいまいだと理解しにくいシーンも

1対応言語(字幕)は日本語&英語&中国語~簡体字&繁体字&韓国語

CERO:D ⇒17歳以上が対象

手軽に買えるのはSwitchやsteam版。PlayStationの場合は北米Storeでどうぞ

DL版のみ。パッケージ版はありません
¥1,201 (2024/05/06 14:21時点 | 楽天市場調べ)
clear時間3-4時間程度
Photoモード
メタスコア PC-PS5-XBOX
game難易度 

🦀:トロコン収集要素をのぞけば簡単!クリア後は好きな章から~スタートできる。すべてのメモを拾ってこの世界の謎を究明しよう

この作品を楽しめる人

山間部
最初に操作できる男性が主人公かと思いきや…

アジアンホラーとりわけヒューマンホラーが好き

歴史に根差したリアルさを求めている

気分転換に面白いホラーゲームで遊びたい

ジョージ・オーウェル『1984』の世界に惹かれるひと
ディストピアSFとして有名な小説ですが『返校』製作者ははじめそちら側を目指して作っていたそう。1960年代の台湾がおかれた状態⇒あの世界と似ていたと

🦀:『1984』は全体主義国家に住まう主人公の日常がたんたんと描かれている。慣れてくると深みにはまる不思議

台湾のJKを通して文化&宗教観&風習などを知りたい!そんなあなた!
わかりにくい用語や風習を解説した攻略記事を書きました。必要にご利用ください

かに
かに

向いていないのはアクションバトルを楽しみたい人。戦闘はひたすら逃げる&かわすだけ

台湾史

舞台は1960年代白色テロ下の台湾。眠りから目覚めた主人公は冥府の存在が跋扈する朽ちた高校を真実求めて歩きまわる。新たな記憶がよみがえる度追いつめられる主人公に救いはあるのか。オリジナル曲が息詰まる雰囲気に拍車をかける。

by HP

🦀:白色テロ(White Terror)とはなんぞ??って人はここで歴史のおさらいをしておこう。ストーリーがわかりやすくなる

当時の台湾は反体制的な思想や言論は弾圧され、国民同士の密告が存在する戒厳令下に置かれていた

大事なポイントは1894日清戦争~1941-1945太平洋戦争後の台湾

⇒日清戦争の勝利により台湾を手に入れた日本

≪中国≫
1911辛亥(しんがい)革命 孫文が中心となり清朝を倒そうとする
目的:共和制国家の樹立

1912「中華民国」建国
⇒太平洋戦争の敗戦により中国本土&台湾から日本撤退

それまで対日戦で強力関係にあった中国国民党と共産党の内戦再開

中国国民党(蔣介石) vs 中国共産党(毛沢東)
⇒ 勝者 共産党!
1949中華人民共和国を建国

⇒敗者 中国国民党台湾へ逃亡!
以後も中国本土への反攻を画策=『国光(こっこう)計画』

かに
かに

この後がゲームに繋がってきます。中国国民党は共和制を作ろうと中華民国を建国。共産党から逃れるため遷都=それが台湾の台北。存在する2つの中国。両国の関係は現在も続いている

その奇妙な関係を動画で手っ取り早く理解したい方はコチラ ⇒ YouTube
タイトルは怪しいですが中身は「面白いです」!5分~14分の部分参照

≪台湾の戒厳令≫1949-1987年と38年間続く。そのきっかけは…
1947年「二・二八事件」で外省人(中国からきた人)と本省人(戦前から台湾に住んでいた人)が激しい衝突をしたから。数万人規模の台湾市民が虐殺。以後政府から弾圧をうける

ゲームは1960年代~日本の支配が去りまた別の思想(反共産主義)を強要される台湾人

白色テロ=言論統制や不当逮捕などで敵対勢力(政治)に対して行われる暴力行為。語源はフランス王家の紋章「白百合」元はフランス革命!その手のゲーム出てましたね『Steelrising』っていうんですけど。これもおススメゲームです↓


gameの感想

映画館
怖くないよ?

ホラーゲームだけれどそれほど怖さは感じない(当社比)
⇒前半パートに比べ後半パートは主人公の内面に焦点をあてていくから

セーブポイントが豊富で初心者も楽しめるつくりです

音の使い方がうまく&感情の描き方が丁寧な2Dゲーム

特にエンディングは心に響きます。全2種類

ゲームに入りきらなかった設定は映画に盛り込まれ断片的で??だった部分も繋がってくる仕組み

例:人形劇のキャラクター。この辺はIGN JapanさんのYouTubeチャンネル「第196回 銀幕にポップコーン」で語られています

良いところ

ほどよいホラー体験ができます

Good Point♥
・心に残るストーリー
・3-4時間ほどででクリア可能
・あちらこちらに台湾文化
・シンプルUI
・翻訳はほぼパーフェクト
・古のホラー作品リスペクト

心に残るストーリー

短時間でクリア可能。間延びさせず丈を稼がずなボリューム+テンポに秀逸なストーリー。わかりにくい部分は映画やドラマが補ってくれます。クリア後気になったら視聴してみて


台湾の文化にふれる

一膳飯

キョンシー映画で知っているものから~そうじゃないものまで…

道教や仏教、儒教がいりまじり複雑怪奇

🦀:調べながら二周目プレイで時間かかりましたが異文化を知るのは面白い。興味があれば攻略記事をみながらどうぞ。用語解説や注目POINTを載せています

シンプルUI

画面はシンプル。トーリーに集中できる

探索は注目ポイントに近づくと目のアイコンが自動出現

ほぼパーフェクトな翻訳

インディー作品なのによくできています

フォントも問題なく嬉しい。中華フォントを使われると気が散ってしまう

一部よくわからない箇所もありましたが…詩的な表現なので私の理解力がないせいかも?

ご参考2018/8/2automatonの記事でパブリッシャーのPLAYISMスタッフさんが苦労を語っています
ローカライズはいかに“最終チェック”されたのか

既存タイトルのホラー要素が!

赤い川
これはサイレンっぽい

元ネタいくつわかるかな。探索が楽しい

ゲーム『サイレントヒル』や映画『Stalker / Andrey Tarkovsky』等を参考にしたらしいです

この赤い河は「奈河」なのでこういう色だと思うけれど(文化背景は攻略サイトで説明)

気になるところ

Switchは「ロード時間」が存在するので気になる人は別のハードで遊ぼう
>>私はミドルクラスのiPadで遊びました。ロード時間無し

Bad ⁉ Point
・歴史にうといと分かりにくい
・黒電話の使い方を知らないとツム
・スマホ&タブレットでは誤操作が起こりやすい
・多少のグロシーンあり

歴史問題

校舎

軍はなぜ共産主義を目のかたきにするのか?ときおり現れる日本の影

あらすじで書いた流れを知らないと意味不明のまま進めることに

ストーリーは何となくわかるだろうけれど

🦀:私は映画版を先にみていたので分かり易かった。映像作品に関してはネタバレになるので「考察」で取り上げています

黒電話の使い方を知らないと…

黒電話
各ダイヤルを右下の金属部分まで持っていくのだが…

電話のかけ方を知らないと先に進めません!現代っ子は気をつけて

🦀:同じようなギミックでピアノ演奏が難しかった!耳コピ&再現できないと時間かかるはず。ピアノと言えば『月蝕の仮面』!あちらに比べれば簡単です…ラスボス~

パソコンやコンシューマー版推奨

敵
扉を開ければ逃げられるが…タップミス連発で立ち止まり即死

敵と遭遇した際「息を止めるか逃げる」必要があるのあだけど、タブレットやスマホは誤動作が起きやすい

⇒息を止める=ダブルタップ
⇒扉を開ける=該当部分をタップ

敵に追われ急いでタップしていると(iPad・タッチ判定が微妙で連打)ダブルタップにカウント。死にすぎてストレス!

🦀:アプリ版は千円以下なので安価なんだけどね。steamもそのくらい

グロ注意報

説明書
キョンシー⁉

この手の作品に慣れている私でも「Oh!」となる箇所あり。なので本当に苦手な人には向いていません

興味があればぜひ遊んでみてください


Thank you for reading through!

赤燭遊戲(Red Candle Games)について

デベロッパー:赤燭遊戲(台湾企業) / パブリッシャー:PLAYISM

この企業を知ったのは2019年発売『還願 DEVOTION』の時でニュースサイトの記事がきっかけ
>>配信直後~販売停止

発端はイースターエッグ。開発者がゲーム内のお札(邪悪なものを駆除する)に「習〇平くまのプーさん」を意味する印を書いたから。品質保証審査を理由に世界中のsteamから削除されてしまいました

※〇には「近」がはいります

今はストアに復活してるので興味あればPlayしてみてね。ただし返校より還願の方が怖いです

【発売タイトル】 

2017年 返校(Detention)Steam/PS4/Switch/Android/iOS
2017年 滅火器iOS
2019年 還願(Devotion)Steam
2023年 九日Steam

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