本作は2002年に発売された『Mafia: The City of Lost Heaven』を18年ぶりにフルリメイクした作品です。当時のチェコスタジオ「Illusion Softworks」は買収・統合され、開発は米・カリフォルニアの「Hangar 13」にバトンタッチ。チェコ時代のスタッフも在籍しており安心して遊ぶことができます
物語の舞台は1930年代の米・イリノイ州ロスト・ヘヴン(架空の街)。施行された禁酒法を利用し台頭するマフィア。元タクシー運転手のトミーが組織の幹部に昇進するも、おきまりの内ゲバに巻き込まれ…と昔を回想しながら現代までの出来事を刑事に語っていく。アチーブメントにこだわらなければ10時間弱で終わるボリュームです
♦主人公トムの回想でマフィアの抗争が語られる

暴力的な描写が多く全ての人におススメとは言えませんが、クリア後もしばらく余韻に浸れる素敵な作品でした。ストーリーを重視する方に遊んでいただきたいです。微妙に感じた箇所をあげておくので、遊ぶのを悩んでいるなら以下の表を参考にどうぞ
フルリメイクの「癖」に!改善せず不満な「マフィア コンプリート・エディション」
一部、悪名高いイベントがオリジナル版からありますが…「改善されてねーーーー!なんのためのフルリメイク??そんなところまで硬派なゲームじゃなくていいのに。勘弁してよおぉ」そんな不満が吹きでてきました
♦不満4つ
| 【不満ポイント】 | 【理由】 |
|---|---|
| ❶レース難易度が異常 | リメイク前に大不評だったイベントをなぜ再現したのか…メインに組み込むんじゃないヨ |
| ❷ロード時間が長すぎる | 体感1分の待ち。死にゲーでこれはおかしい!最新ハードだぞ |
| ❸突然のエロ要素 | 「うめき声」に負傷兵がいるのかと…ビビる |
| ❹オープンワールドというより広大な箱庭 | ガワだけよくできたハリボテ。フォトモードをください |
本作には三段階の難易度が用意されており筆者は(いつもどおり)一番簡単な設定で遊んでいます。1周でアチーブメントコンプしたい方は最難関でプレイしましょう。クリア後はチャプター選択可能です
不満❶の「レース難易度が異常」
メインストーリーに組み込まれたイベントのため優勝できるまで次にすすむことが出来ません。レースゲームが苦手な人は地獄をみるでしょう。特殊なアイテムや技はないためプレイヤーの実力勝負!人によっては半日~丸一日苦戦しているのがネット上で確認できます。筆者は40分かけ何とかゴールイン
♦マシンはカッコいい

選択難易度により「レースをパス」できるようにしたほうがよかった。突破できずクリアできない人もいるでしょう。総プレイ時間はどれだけ技術力があるかにかかっています。
不満❷の「ロード時間長すぎ問題」
体感1分と書いたが実際は30秒ほど。PCによっては3分ほどかかったという昔の記事もみかけた。レースがムリゲーなので何度も再トライすることになるのに!筆者はレース内容よりも「ロード時間」がストレスで発狂しそうでした
使用ハードはSeriesS。「プレステ5」で遊んでいたフレンドも同様の意見を述べているので、ハードの性能うんぬんが原因ではなさそう
「時間長すぎ」といえば「渋滞」もあります。右折する車がいるとなかなか進まず後続車がズラズラ。遅すぎだろ、こっちは急いでるんだと無茶をして警察に見つかると追われ、無線で連携して道路封鎖をされることも。最悪逮捕でチップを渡さなければならない…マフィアなのに
♦無茶な運転をして警察に追われている画像

不満❸「突然のエロ要素」
壁の向こうでは激しい戦闘が行われ??とまどう主人公。敵地に乗りこみ一人ずつステルス暗殺していた最中だったので何事かと(笑)家族のいるリビングなんかで遊ばないほうがいいでしょう。ちなみに扉の中は入れません
♦音量に注意。激しい家具の揺れが確認できる
ありがと〜🫶フォトモが欲しいくらい素敵な風景が多かったよ🚬🚗
— かに🎮🦀ゲームログ (@kani3_sun) July 16, 2025
いきなりエッチなシーンが出てくることあるので…もし遊ぶなら誰もいない時に…😹😹気をつけて pic.twitter.com/JxWBx4Se90
この手のエロネタは「アサシンクリードヴァルハラ」や「Observer:System Redux」以来かな。好んでエロゲーを遊ぶわけではないのでいきなり遭遇すると困惑します。ヴァルハラはとっても面白いイベントなので興味があればみてほしい。爆笑⇒YouTube動画リンク
不満❹広大な箱庭
オープンワールドだと思いテンション上がるも…よくみると張りぼての建物群ばかりで何もできず。こじゃれたお店があっても入れない。昨今のゲームならサイドクエストが沢山ありそうですが、本作はメインストーリー以外のイベントはありません
徒歩で探索しようとするとすぐにカウントダウンが始まり強制終了をチラつかせてくる。基本は車移動!
♦少しルートを外れると…「目標に戻れ」

とはいえ居住区から高層ビル群の摩天楼へ向かうのはワクワクします。郊外の景色も田園地帯に空港~とよくできているため目的地までわざと遠回りすることもありました。ラジオから流れる曲が古き良きアメリカ感があってたまらないんだ
♦都市部のMAP。郊外は広く映しきれない

ストーリーは襲撃に行くとかボスの護衛、ライバルマフィアのシマ荒らしなど。治安の悪いダウンタウンに高級住宅地~移民街と地域ごとの特色が楽しめます。車の移動時間はパスすることもでき、この辺のユーザビリティは素晴らしいです。レースとロード時間はなんでああなったのか…グチグチ
♦以下の動画はチャイナタウン・ドライブ
レースは完全に個人の操作技術力に依存してたからね。マリオカート的な逆転ありうるアイテムのようなものあってもよかったし、難易度により無双させてもいいかなって。今のままだと人に勧めにくい🥹
— かに🎮🦀ゲームログ (@kani3_sun) July 15, 2025
公道でも左ハンドルの右走行だから慣れなくて😹めっちゃ安全運転になってしまいました pic.twitter.com/57AnByFTxo
運転が下手なのは置いといて…案内標識がカーブの度道路わきにわいて出てくるので迷いません。慣れればとても便利でした
♦筆者の一押しマフィア映画は…『ゴッドファーザー』
ストーリー面でオリジナル版との違いはあるのか?
エンディング&一部の性格が異なっています。ですので旧作経験者も別物として楽しめるでしょう。主人公がモレロの車をポーリ―と破壊しに行くときの違いを例にあげると…
オリジナル:タクシー会社が暴力組織とのつながりを嫌がっていた、車のナンバーを敵に覚えられてしまいこのまま続けられそうにない。襲撃を受けサリエリバーに逃げ込む主人公。そこで羽振りのいいサリエリ一味の様子をみてファミリーの一員になる決意をする。ドンから敵の車を壊してくるよう言われポーリ―と向かう。その様子を見ていた顧問のフランクはドンに「ほかに行く場所がないからここに来たに過ぎない。信用が置けない」とアドバイス
リメイク版は、自分から襲撃犯に仕返ししたい!とドンに言い出す好戦的な主人公。この時点でファミリーに入る云々はでてきません。顧問のフランクは終始主人公に好意的ですし出来過ぎてますね
システム面…オリジナル版にあった
・車を盗む際にロック解除が必要。物語進行とともに盗める車が増える
・行き先の案内標識がでてこず迷いやすい。移動スキップも出来ない
・電車に自由に乗れない
これらがなくなっています
新旧異なるストーリー展開&深読み考察は以下で行っています。興味があればどうぞ
楽しい「マフィア」生活のご案内
ストーリーは重厚で硬派、とても漢(おとこ)くさい物語です。日本のヤクザゲーム『龍が如く』のようなおふざけは一切でてきません。一本道を駆け抜ける!
≪マフィアと言えばシチリア島≫
まず映像に迫力をだすため「イタリア語」に音声変更(英語はイタリア訛りらしいけど聞き分けられない)。主人公はイタリア人の移民ですが「シチリア方言がわからない」ようで、とある会話の字幕にはシチリア語と表記される(笑)ドンはサルバトーレと会話していたのでシチリア出身なんでしょう、カッコいい~~
♦シチリア語がわからないイタリアンマフィアって…

≪ファミリーの主要人物4名をご紹介≫
以下動画参照
・のちの兄弟分。トムの横にいるのが愛嬌ある脳筋「ポーリー」
・のちの兄弟分。無言で値踏みしている抜け目ない「サム」
・静かにたたずむ金庫番の「フランク」
・マフィア相手に臆せず挑むトムを気に入るドンの「サリエリ」
♦序盤タクシー運転手のトムが組織を訪ねていくシーン
ポキさんありがとうございます🫶
— かに🎮🦀ゲームログ (@kani3_sun) July 16, 2025
序盤このシーンだけでご飯が美味しくいただけます。カッコいいいい〜痺れるうう
汗のむあぁぁとしたのは体臭しだいで周囲をトリコにしてしまいそうですねw
ウィッチャー馬のレースとか🃏ゲーム、FFのチョコボレースとか負けても先に進めるストーリーのありがたいこと🥹 pic.twitter.com/ZM0Bj6XSjV
まるで映画のワンシーン!紹介が遅れましたが主人公のトムは冷静沈着、情に厚く器用に何でもこなせるタイプ。運も味方してかトントン拍子に出世していきます。目立った特徴はないですがとにかく良い奴でプレイヤーも感情移入しやすい
≪麗しい魅惑のボディ≫
クラシックカー好きにはたまらないゲームです。街で見かけた子は(盗んで)乗り放題。お持ち帰りすると車庫に格納されコレクションに加わります、お出かけ時は好きな車体を選べちゃう。まさにハーレム
♦パトカーも強奪できます。そっこう無線でバレますが逃げ切れば勝ち!

ツートンカラーが可愛い…筆者は『相棒』で右京さんが乗っていた日産フィガロ(白黒)が好きでゲーム内ではこの警察車両を乗り回していました(警官ホイホイなので注意)。クラシックカーいいよなぁ。車は乗るだけではなくこんな使い方も。現代のような防弾仕様かというと多分違う
ゲーム内には一台だけ防犯仕様の車がでてきます。ムービー中一瞬ですが銃弾を弾いているのでみればわかるはず
♦弾避けにも使える「車」。独立したトランクが可愛い!

射撃はオート照準の設定もでき「撃ち合い」が苦手でもストレスは感じないでしょう。それでも連続でヘッドショットを狙えるような神オート性能ではない。反動が設定されているので一定時間あけないと外れてしまいます
ストーリー進行で使える武器が増える。「野球のバット~投げナイフにトミーガン、マグナムにショットガン」etc。武器庫に置かれているので好きなものをチョイスし戦いに赴こう。敵の銃は倒したら貰えるので現地調達も可能です
♦投げナイフは一度も選ばなかったのでちょっぴし未練がある

≪ドライブ中の会話イベント≫
イベントに向かい拠点に戻るまでがマフィアのお仕事。ドライブが面倒になってくる人もいるでしょう。画面左下に「ドライブスキップ」ボタンがあるので気軽にとばせる配慮が嬉しい。ただ同乗者がいる場合画像のような会話が始まります。ストーリーに深みを与える情報が多いので複数人と行動する時「だけ」でもドライブを勧める
車の操作は癖があるので「オート機能」があってもよかったかな。せっかく作りこまれた景色なのにもったいない!
♦ドライブの序盤~終盤それぞれで会話が発生。早々にスキップすると見逃す

運転しながら字幕を読む必要があるのでけっこう大変。事故が起こると会話が途切れ最初からになることも
≪「時代」を感じられるイベントの数々≫
ストーリーは歴史をなぞる…1920年の禁酒法~マフィア台頭のきっかけ。29年の世界恐慌後で街に失業者が溢れ~「主人公トム」はタクシー運転手に。1933年禁酒法撤回で金策の主戦場がアルコールから麻薬へうつる過程を描く
♦新聞の見出しはヒトラー。女性の参政権獲得に尽力した議員の暗殺イベントetc…
歴史が学べるいちおし作品なれどCERO区分は「Z」です
≪グラフィック…CS版は一部が異様に作りこまれている≫
人物のつくりこみやモーションはそこまでではなく「最新ゲーム」という感じはしない、けれど車の光沢やビルの窓ガラス、服の質感などがとてもリアルで力を入れているのがわかります。グラフィックにこだわる人はリッチなPCで遊ぶといい。CS版でも街並みや車の作りこみは素晴らしいので満足感は高い
♦フォトモードをください

夏には新作が発売される。「2-3」と続編もプレイしシリーズ制覇を狙っていきたい。ゲームスケジュールが立て込んでいるので発売日プレイは無理ですがそのうち遊ぶぞ~
本作もゲームパスの期限ギリギリで駆け込みになってしまいました。いつまでも語り継がれる「名作」、もし未プレイでしたら一度お手に取ってみて欲しいと思います。レースがお嫌いじゃなければ…(笑)
♦お安めの価格で嬉しい2025年最新作!『裏切りの祖国』
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