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>>20時間以上

120時間遊んだ「The Alters(オルターズ)」レビュー

4.5
オルターズレビュー
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どういうゲームなのかと聞かれたら声優「Alex Jordan」をひたすら愛でるゲーム!と伝えたい、ですがこれが通じる人は相当「マニア」なので一般向けに説明すると…ポーランドの「11 Bit Studios(設立メンバーはCD ProjektとMetropolis Software)」が手がけるSFサバイバルアドベンチャーとなっています

クローン達とのワチャワチャ感が今までにない面白さで現在「2025年かにGOTY」候補。クリアまでは15~じっくりプレイで25時間程度、お値段は3,900円ほど。お求めやすいので興味がでたら遊んで欲しい。アクションを重視する方以外におすすめできる作品です。微妙に感じた点は以下で解説

♦ストレスを感じた3点

不満点説明
❶文字が小さすぎるモニターでも見ずらい
❷未翻訳が目立つ英語や数字の一文が混じる
>>Twitterに置いています。画像リンク
❸MAPは慣れると単調MAPは固定。ランダムではないので周回し覚えてしまうと探索のワクワクが失われる

❶資源などの表記数が小さすぎる。字幕サイズだけは変更できるので慣れたら気にならなくなりました。❷は結構頻繁なのでアップデートで改善されるかもしれない。❸はどうしようもないですね。DLCではローグ要素が追加されるといいな

「オルターズ」特異なストーリー&システムの解説

ストーリー重視&硬派なSF映画好きは間違いなくハマる!ネタバレになるのでストーリーを詳しく書くことは出来ないが幾つか面白ポイントをピックアップしておく

6つのおススメポイントをざっとご紹介

本作の面白い部分具体例
①練りこまれたストーリー会話によるストーリー分岐。エンディングにも影響
②惑星の探索生きのびるため地表をめぐり資源収集&アイテム作成
③色んなクローン作成能力の異なるクローンを選ぶ⇒イベント分岐。エンディングにも影響
④研究開発資源を有効活用するため研究⇒探索&採掘効率アップ
⑤時間制限あり太陽がのぼると焼き尽くされる⇒日の出前に資源を集め拠点ごと移動~収集を繰り返し惑星脱出を図る。緊張感
⑥内輪揉めからの内ゲバクローンにより性格は異なる。増えれば当然揉めて中には病むものも…カオス

シム要素あり、探索中は邪魔をしてくるエネルギー体の排除で軽微なアクションを要求される。クローンたちの好感度を保ちつつ、太陽に追われながら効率よく資源を集め次のステージへ。また資源を集めて新技術の研究をし新たな展開が訪れ…惑星の謎が解明されて~と慣れないうちは忙しい日々を過ごす。以下で詳しく説明していく

♦惑星に不時着後「拠点」をみつける主人公。グラフィック良し!

探索パート
ベース=拠点のこと。車輪のような構造で自走式

ストーリー序盤の要約。主人公の目的は地球生還です

この「もっとも能力の低そうな」部分が笑いを誘う…笑える状況ではないのですが悲劇は喜劇より偉大なのだ。ときにオリジナルの劣る要素がサイエンティスト(クローンいち賢い)の興味を引きやる気と気分の安定をもたらす。悪いことばかりではない

サ「ただ、完全に同一ではない。お前の情報処理能力は俺よりも劣るようだ…そこが興味深い…」

♦会話の内容次第でクローンの気分が変動

サイエンティストの視線が痛い
なにかに特出した能力を持つクローンたち

≪「世界の食糧危機を救う意識高い企業なのか?≫
なぜ宇宙にいたかと言うと地球の食料危機を救う物質「ラピディウム」を探していたため。運よく見つけてしまった主人公は回収しつつ迫る太陽から逃れるためベースごと移動を開始します。故障するエンジン…YOU、自分でどうにかできないなら修理ができるクローンつくっちゃいなよ!!企業お抱え科学者から悪魔のささやきを受けサクッと問題解決

♦ラピディウムの説明。字が小さいって?まだまだこんなものじゃない

アイテム説明

資源探索中は謎のエネルギー体が邪魔をしてくる(いわゆる敵)。コアに狙いを定め光線を当て抹殺!アクション要素や資源のバランスは難易度が設けられているためゲーム初心者でも問題なく遊べる作りとなっています

筆者は一番簡単なアクションはEAZY、探索はSTANDARDで遊んだら2周目がヌルゲーになってしまった。ゲーム中級者以上は簡単設定にしすぎない方が手ごたえを感じられると思う(1周目は丁度良かった)

♦画面下部にある資源量の文字サイズをどう感じるでしょうか。PC勢はクリックで拡大

ラピディウム
ラピディウムの発見
敵?
いわゆる敵

主人公は基本探索にいそしみ、拠点の維持&メンテナンス&資源の採掘はクローンたちが担当。彼らにも意思はあり、自分たちの出自に不安を持つ個体も当然でてきます

オリジナル「そうやって違法に作られたのがお前で、作ったのは俺だけどな」

もちろんクローン技術を人間に適用するのはこのゲーム世界内でも違法(笑)このまま地球に帰還してもただでは済まないジレンマを抱えつつ脱出方法を模索していく。利益優先の企業トップたちに科学者の執念が絡みあい混乱する現場。個性豊かなヤンたちは1周最大6名つくれます(全10名いるので2周しないと全員を知ることは出来ない)

♦彼らは地球で「ふつう」に暮らせるのだろうか

クローンその1
この惑星で生きるには仕方なかったが‥

≪個性的な「自分たち」のご機嫌取りに忙しい≫
全く同じクローンだとオリジナルと同じで「能力の低そうなヤン」しかできないんじゃないの?と思いますよね。ところがどっこい、拠点にある量子コンピューターに何故かヤンの遺伝情報が登録されていて(作為的なものを感じるが多くは語るまい)特殊な方法でオリジナルと異なる経験を持つ個体をつくることができるんです

以後 Ally Corp の科学者からレクチャーされ、重要な決断を下したとき別の選択をした「if」ヤンを作っていく。これで様々な能力を持ったヤンが出来上がります

中にはゲイのヤンもおり、選択肢次第で元嫁との会話が面白すぎる展開になることも

かに
かに

「俺もベンと付き合っていた可能性がある」「自分の可能性を掘り起こしたってわけね」「うまいこと言うなよ」…前提⇒ゲイカップルは石油リグで働いていた。そこで掘り堀りしていたわけです。はい、何とは言いませんが爆笑しました。この翻訳者やるなぁ

日本語訳はゆず茶さんが担当されています(一部AIっぽい)。翻訳者は自分で書いた訳文の意図と背景をすべて説明できなければならない、という信念をお持ちで本作を訳すにあたり『量子力学』の勉強もされたそうです、すごい!⇒Twitterアカウントリンク(@stc_yuzcha)

♦オリジナルが遠方の大学に行く時、地元に残り母親を面倒みながら働く決意をしたのがヤン=エンジニア

クローンの分岐
エンジニアの分岐ポイント

母親を見捨てて大学へ進学したオリジナルは直後母を亡くし後悔する
・エンジニアにうじうじと母親のことを聞くオリジナルにイライラしだす
・栽培していた食用のカブが大きく育ってしまいテンションがあがる
・娯楽室の修理がされておらず映像がみれないことにキレだす
・飯がマズい、うまいもの食わせろと文句を言いだす

それでも弱音は吐けない。「お前、自分が助かりたくて俺たちを作ったんだろ」「自分のことしか考えてねーもんな。いつも楽な方に逃げるなよ」隙あらば自分に突っ込まれるオリジナルのヤン涙目。低能でスミマセン…すべては地球に戻るため耐えろ、耐えるんだヤン!

♦クローン同士の対立や結束も起こります。PC勢はクリックで拡大

クローンの要求
どちらの意見を聞くか。感情に影響あり
陰口
反抗心をあらわにするクローンたち

不満を放置すれば働かなくなり~自暴自棄に。周囲をまきこみ自爆?のようなことをしてくるとか。筆者はクローンの機嫌をとるのに必死だったのでゲームオーバーは経験がなく伝聞ですが恐ろしいですね

♦オルター=クローンの感情に気を配らなければ待っているのは「死」

クローンの感情
ニコニコのサイエンティスト

うまく働かせればニコニコですれ違いざま陽気な挨拶をしてくる。うまくいかない場合は「チッ、どこに行ってもお前がいやがる!!」「イライラするぜくそっとツバを吐き捨てられます

言うのを忘れていましたが本作は豪華なフルボイス仕様です。わちゃわちゃ楽しいなぁああ

発売直後のプレイレビューを読んでいると忙しさピークな中盤の感情コントロールがうまくいかず、苛立つクローンにプレイヤーも感化。突然のゲームオーバーにブチ切れてプレイを断念する方を幾人かみかけました。当時は攻略記事もなかったし難しいのよね…今は攻略サイトがあるので安心して遊べますよ

♦120時間かけて書き上げました。ご利用ください~

≪ホワイトな職場でクローンを働かせるため…拠点を充実≫
働いている姿もサボっている姿もプレイヤーから丸見え。サボっていても強制で何かさせることは出来ません。できることは気分を上げ真面目に働いて貰えるよう環境を整えることだけ…大部屋から個室に変更したり、ミニゲームを設置し遊んであげたり。寝る直前まで自分たちに尽くすオリジナルの宇宙生活を満喫しよう

研究には特別な素材を要求されるものもあり、クリアまでに全てを開発できるわけではありません。周回するたび「今度はあれを開発してみよう」とワクワクしました

♦研修一覧と拠点で監視中の画面。PC勢はクリックで拡大

研究開発
研究一覧
拠点内の監視
サイエンティストがさぼっている!

≪タイムリミットは太陽が昇るまで…死ぬ気で働け!≫
この惑星は自転周期が24時間ではありません。地球時間で活動しているヤンたちが何日も過ごしてやっと太陽が近づいてきます。ぎりぎりまで地球に持ち帰るラピディウム収集にいそしみ、そろそろ危険だから移動しようかな…というときに限って燃料が足りない

下記の画像はベースの質量1,000オーバーに対し燃料の有機物タンクはMax800…質量を燃料と同等まで減らさなければ移動できません。じょじょに赤く染まる拠点は恐怖に包まれている(はず)。このあと焼け焦げました

♦不気味な明かるさが拠点をいろどる

拠点内一覧
赤みが差し込んできたら太陽が近づいている合図

面倒なクローンたちがウザいと思われたかもしれませんが「ヤンがオレのことを気にかけてくれて嬉しい」「みんなと映画を見れて楽しかった」と他のメンバーに報告し喜ぶ姿をみていると愛着がわいてきます。わがままな奴らが次第に可愛くなってくる…はず。たぶん

♦親身になってクローンに接しているとオリジナルにも変化が!

影響をうけるヤン
どんな状況でも学びはある

クローンの影響で会話の選択肢が増えていき、以前と異なる展開になることも…!?詳しいことは実際に遊んでみてほしい

このあとは本作最大の売りである声優をご紹介します

冒頭紹介した声優「Alex Jordan」について

まずはエンドロールの声優部門・キャスト紹介をみてほしい

アレックス
表示バグではありません

おわかりいただけただろうか。一人で全ての人格クローンを演じ分けています。はじめは声優が人数分用意されているのかと思いました。ブルーカラーとホワイトカラーの口調やイントネーション、育ちの違いからくるスラングっぽい言葉の使い方など別人にしか思えず、もの凄い才能です

Alexはイギリスの役者でドラマや映画でも活躍中。最近のビデオゲームは『Split Fiction』『Stellar Blade』『Dragon’s Dogma II』『Cyberpunk 2077: Phantom Liberty』などにキャスティングされています

筆者が彼に気づけたのは主役を演じていた『Sherlock Holmes: Chapter One』『Sherlock Holmes the Awakened』のお陰。何百時間も Alex シャーロックと過ごしたせいか、よく似たクローンの声色にビビッときたのでした(運命の稲妻)

似ているのはどのクローンかというと「ヤン・サイエンティスト」。クローンの中で一番賢く有能な彼は「Frogwares」が手がけるヤングシャーロックにそっくり。意識して役作りしたのか…ただヤングシャーロックの方がもっと「生意気」感漂っているので、時々サイエンティストが物足りなくなってしまう

♦Alexによる一人コーラス(笑)

そんなことないかもしれないけど…プレイ中サイエンティストがやたらと優遇されているように感じた。理由は専用イベントが多いからで(イベントが少なく専用スチルのないクローンもいて落差が酷い)ゲーム内映画に出演していた女性スタッフのお気に入りも「サイエンティスト」だったしなあ

悪いことじゃないけど他のクローンたちももっと深掘りしてほしかった。抱き枕が彼のだけ用意されている(いまのところ)ことからも明らかか…以下注目

♦ 俳優業もこなす多才な表現者のTwitterアカウント

ゲーム内でこんなポーズはしていません(笑)これははだけた胸元と首輪がセクスィーなサイエンティストの抱き枕で、突然開発から送られてきて焦るAlexのTweetです。妻の視線が気になるのかプレゼント企画の景品にしようと考えているようです

筆者も欲しくはありますがこんなの持ってたら変質者にしか見えないので、絶対手元にはおけない…そういえばヤンは「バイセクシャルの設定」がありました。パーティーではっちゃけた翌朝あるクローンが別のクローンのベッドで目を覚ましたって報告してきて…今考えると意味深

おっと話がそれた。とにかく最高なゲームでした。「11 Bit Studios」の作品は有名な戦争ものがありますが未プレイなのでこれから遊んでいきたいな。2026年には本作のDLC発売を予定しているそうなので今から楽しみです

Alexに興味が出てきたら彼が主役のシャーロックホームズシリーズも遊んでみてね。今作はゲームパスのデイワンタイトルでもあったのでお得すぎるXBOXの布教活動もしておこうと思う。ではまた!

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©11 BIT STUDIOS S.A.

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