PR
>>10時間以上レビュー記事

セールで買うゲーム【東京サイコデミック】レビュー&考察

3.5
東京サイコデミックゲームレビュー
当サイトを「維持&運営」するため記事内に広告を設置しています

24年5月30日=発売日にプレステ5版を購入し遊んだ筆者によるレビュー記事。不満も「多く」あるが攻略記事を書くほど夢中で遊んでいました。トロコン+クリアまで10~15時間ほど。発売直後Steamで低評価爆撃を受け話題になったゲームですが、続編がでたら発売日に買って遊びたいと思っています

龍が如く8・FF7リバースと大作続きの昨今「箸休め」的な作品として楽しめた。(本記事は2024年7月に書いた記事を見やすくリライトしたものです。昨今のミステリーゲーム事情を追記)

前半ネタバレなし。後半はクリア済みの方向けにネタバレ有の感想を書いています。目次参照

『東京サイコデミック』の良さと悪さを語る、その前に!

本作のウリは『ジュヴナイル伝奇』(少年少女が主人公の学園もの)を開拓した今井秋芳さんが深くかかわっていること。ディレクター兼シナリオ担当と往年のファンには堪らない作品…になるはずだった

今井秋芳さんは物語性の強い「東京魔人學園伝奇」シリーズや「九龍妖魔學園記(2004)」で有名な方です

なぜ過去形で語るのか。これから書いていく

サッと解説。あらすじ

【あらすじ】新型感染症による首都封鎖から3年ーーー20万人もの犠牲者を出し終息した。そんな折、東京では不可解な事件が多発。探偵見習いの「主人公」と紅葉巴杏は仲間の力を借り事件の調査に乗り出す

♦以下の動画で登場人物の解説(90秒)

登場人物は上の動画のとおり。ゲーム内では強固な協力関係がつくられた状態ではじまっている

拠点となるのは岩井探偵事務所。所長は刑務所にいるため素性のよく分からない主人公と探偵助手アキバが中心となって事件解決に取り組む流れ

仲間はオンライン上で補佐してくれ、事務所から動かず解決する「安楽椅子探偵」のようなストーリーです。科学的に解決していくも否定できない「異能力」の存在が浮かんでくる

Q
こちらは新規IPですよね?
A

そう思われても仕方ないですが正確には違います。ベースはソーシャルゲームにあった「貞子M」で本作はその続編(だと筆者は捉えている)です。詳しくは感想の方で語ります

多少のネタバレにはなってしまいますが、遊ぶ予定のある方は後述する「貞子M」を一読してからのプレイを勧めします

不満の多いゲーム。リアルな感想

割高感はあるも今までにない面白さを感じた作品でした。発売前は実写と2Dキャラの融合に不安を抱くも違和感なくクリア。慣れれば問題ありませんでした

なぜ割高に感じたのか?それはストーリーが短く+アニメーションの動きがほぼないから(口はあまり動かないがボイスは付いています)

♦一部に異常なこだわりが伺える。以下は「超絶おしゃれな」オープニングシーンのひとコマ

人物と夜景の融合

おススメゲームではありますが、セールで安くなってから買うほうが満足度は高いでしょう

♦︎参考価格(24年11月改訂あり)
価格改定前→5,940円税込
価格改定後→3,960円税込

4,500円(初回特典なしで)くらいで発売日に買えていたら周りの評価も変わったと思う。値段は重要な要素で2025年発売の『都市伝説解体センター』が4,000円代だったなら…あそこまで話題にあがっていなかっただろう⇒レビュー記事リンク『都市伝説解体センター』

コロナ後の現実に合わせ「宣伝動画+若手アーティスト+演技力ある声優に予算の大半」を使ってしまい、他の部分が割をくったような気がしてなりません。筆者としては外部露出以外のゲーム性&操作性にもっと力を入れて欲しかった

好きな部分①毎章おしゃれなオープニング&エンディングが流れる
エンディングにあったCOCO.「Yell」が初回特典!何度も聞きたくなる曲だったので嬉しい。最近はDL出来るシリアルナンバー同梱が多いのに東京サイコは現物のCDで感激しています(ちょろい)。オシャレなのもいいよね、ゲーム部分が面白ければ…

好きな部分②&遊ぶ際の注意点① 本作は謎解きミステリーゲームではなく「リアル科学捜査シミュレーションゲーム」。根幹をはき違えなければ思っていたものと違う…とならずに済むかと。謎解きの難易度は優しめでミステリー目当てだと物足りないだろう。だが他の作品にみられない科学捜査は新鮮で夢中になって遊んだ

遊ぶ際の注意点② 筆者は「流行り神」が好きでこの作品もオカルト&科学ルートそれぞれ用意されているのかと思っていました。いわゆるオカルトルートで推理に導くと諸々のトロフィーが取得できません。注意されたし。ネタバレになるのでここで多くを語りません

♦筆者の大好きな『流行り神1』が入ったお得セット。未プレイなら遊んでみて欲しい。『東京サイコデミック』にはないドキドキ(怖い)を味わえます

これが許せれば買い!微妙だった部分「7選」

この項目はイライラしかないので注意してください。以下列挙していく

♦あなたの許容度が試される!「7つの筆者苛立ちポイント
❶UI / UXが酷い>>アプデ改善
❷自由度の低さ
❸シナリオに難あり
❹テキスト早送りなし>>アプデ改善
❺オートセーブなし>>アプデ改善
❻値段の割にボリュームが少ない
❼いわゆるサブストーリー=「お出かけ」要素に気付きにくい

・❹&❺は文字通りなので以下で詳しく紹介はしない

❶UI / UXが酷すぎてストレス

♦科学捜査パート「画像解析装置」の画像。本格的だ

画像照合

科学捜査パートにて…ゲーム内PCや動画&音声再生機を直感で操作できない。ビデオテープを選びたい場合はわざわざ隣の画像解析画面へいってPC画面に移動しなければ選択できないって…(説明が難しいのですが要は手間がかかりすぎるってこと)ストレスしか溜まらない!

苛立っていますが筆者が操作していたのは「PS5版」で「Steam勢」よりはましだったようです(詳しくはSteamページをみて欲しい)。2周目は苦戦していた操作にも慣れ楽しくなっていました。本格的な作りこみは他作品と差別化できていて好感ポイントなのに、勿体ないですね

注意・アップデートで改善されたようです。その後遊んでいないので使用感は書けません

❷自由度の低さにイラ立つ

何をするにも相棒に強制的な選択をせまられ募るストレス。「あれはどうだろう?」「こういう考え方も出来るよな」というプレイヤーの考えは反映されません。結論も誘導され主人公の相棒「アキバ」ちゃんを好きになれないと彼女にヘイトが向かうでしょう

ドMで可愛い女の子に物事強制されるのが好きという方には向いています

♦真ん中・右手にいる赤い衣装の女性が「アキバ」嬢

岩井探偵団全員集合

サブタイトルは長すぎるので覚えていません!

❸シナリオに難あり。ソシャゲの設定を使いまわし

「難」というのは「難しい」ではなく難色の方。既存メンバーの紹介はなく知っているていで進むストーリーに困惑。途中でメンバー紹介あるのかな?…「最後までなにもなく。さらに困惑」で終わりました。なんだこれは

実は前作が存在するんですがアナウンスが一切なかったんですよ。HPにも公式事前紹介動画にも。筆者が知ったのは大手ゲーム紹介サイトで対談特集を読んだからです

あえて存在を隠していた、と言われてもしょうがないやり口。「サービス終了(俗にいうサ終)」しているからでしょうか?そう前作は「ソーシャルゲーム」なんです。こちらも今井秋芳さんが脚本 兼 演出をされています

大人の事情で情報発信をしなかったのかもしれません。プレイヤーの反感をかってもよしとしたのか。ゲームに自信があるから気にしなかったのか。いずれにしろ仲間との出会いは前作でやっているので説明なしはプレイヤーからしたら「そんな事情しらんがな」でしょう

筆者の考え】前作は超有名人?の「貞子」とコラボしていました。これが角川の版権に絡んで面倒なのでは…だから情報を伏せていたと思っています。今作では「貞子」要素だけ取り除かれ過去が少し語られる程度です。存在がほのめかされている件は後半の考察で語っています

登場人物の過去は「本作の人気が出たら」続編やDLCで新しく設定しなおす可能性はあるかも。うまくまとめられるといいですね

♦前作『貞子M』のストーリーをまとめた。ここまでやってようやく理解できた人間関係とは…

【謎解きについて】
今井氏がメインで関わっているのなら別の方を起用した方がいいレベル(謎解き部分だけでも)。本当に酷い、とくにラスト5章の謎解きは「謎解き」といえないお粗末なものです。筆者の攻略ブログには発売直後「その謎」に対し無数のコメントが寄せられました(阿鼻叫喚)。興味のある方は最終章のコメント欄をのぞくと面白い…かも

トロフィー攻略を書く程度にはハマっていた♦

目指せ実績コンプ&プラチナトロフィー!

❻値段の割にボリューム不足

ボリュームを増やすだけのお使いゲーをやらされるよりはマシ。それでもあと数話増やして過去の件を取り扱ってくれたら…2章は1章よりボリューム少ないのよ。どうなっているんだ

個人的に3,000円程度ならばおススメのゲームです

♦パッケージ版の価格チェック。Switch&プレステ4+5版あり

グラビティゲームアライズ株式会社
¥2,750 (2025/08/20 23:01時点 | Amazon調べ)

❼メンバー紹介イベント「お出かけ」に気付きにくい

主人公&各メンバーの素顔を知れる外出イベントが用意されています。問題はそのタイミングがわかりにくいこと。アキバが「息抜きに行ってきたら?」とか声をかけてくれればよかったな

♦「猫カフェ」ではありません。コンカフェ…

猫のパフェ

イベント中、仲間との会話は選択肢によりさまざまなパターンが用意されています。セーブして色々聞いてみて欲しい。貞子の話は出てこないが過去の話が多く興味深い

ただ…このイベントがあるから「メンバー紹介」をなくした、ということなら許せないですね。そんなまどろっこしいこと普通しないだろ…どうなってるんだよ開発ーーー

積もりに積もった不満は以上です。どうでしょう、許容できそうなら遊んでみて下さい。筆者は続編を遊びたいので売れて貰わないと困るんです

楽しい「科学調査」の説明

地味な作業が多い本作。試しに以下の動画をみて欲しい

2周目なのでサクサクこなしているが、初回は「捜査」ではなく「操作」でつまずくことになる

♦PCで証拠品を選択し「音声解析」を行う場面

これを「めんどくせーー」と思う人は買わない方がいいです

画像解析は…
手順①「捜索対象の人物」の画像データを読み込ませ
手順②「防犯カメラ」のデータから該当人物を探す

ビデオテープを巻き戻すと「ギュルギュル」と音がなっていて再現の細かさに感動した

♦「一致率」が重要。以下の画像では83%!

防犯カメラ

資料精査は…
手順①「注視モード」で重要な箇所だけチェックすると楽
手順②赤く強調される箇所ではアキバのアドバイスが聞ける

上記の簡単機能を使わず自分の目で隅から隅まで読むのもありです

♦「注視モード」の説明

資料の扱い方

ただし「カーソルをあわせるだけでいいなら簡単じゃん。資料を読み込まなくていいね」という訳ではない。それだとアップデート後の最終章で詰む可能性がある。理解しながら事件を解決していくほうがよいでしょう

仲間が集めたデータから証拠探しの作業が多い。映像をみたり音声を聞いて不審な部分を探して…こういう遊びが好きじゃない方には向かないゲームです

以上で本作の紹介は終わり。体験版があるので(1章序盤まで)興味があれば遊んでみてください

少しでも参考になれば幸いです

以下の記事構成
・アップデート情報
・企業紹介
・クリア済みの方向けにネタバレ有のレビュー&考察

アップデート情報

24/7月・PlayStation版&Switch版ともに対応完了

Steam版はそれ以前にアップデート済み。ようやくコンシューマーの番がきました。どこまで使いやすくなっているのかは分かりませんがひとまず嬉しい

■UI/UXの修正
・動画再生の倍速可能範囲を拡充
・ビデオテープやカセットテープも PCのフォルダ内から選択できるように調整
・ダークピットすべての物証を確認できるように修正
・解析画面でアクティブなモニターを示すようにアイコンを追加
・切り取った音声データラベルの視認性を向上

https://tokyo-psychodemic.com

こういうゲーム作り慣れていないのかな?とおもってた要素改善。ほぼフルボイスの台詞にテキスト自動化はマストでしょう

■ADV中の機能の向上
テキスト再生の自動化およびテキスト表示スピードの変更機能の実装
・テキスト機能の早送り実装
・ADV中にオプションを呼び出し可能にする対応

https://tokyo-psychodemic.com/

オートセーブ追加は嬉しいけれど何故なかったのか…

■セーブ機能の向上
オートセーブ機能の追加
・オートセーブ枠を任意で決められる機能の追加
・ システムメニューにセーブ/ロードを追加

https://tokyo-psychodemic.com/

報告書の追加で軒並み攻略サイトが使えなくなっている。見ながら遊ぼうとしてる人はご注意

■報告書
・報告書を回答中に調査モードに戻ることができるように調整
・報告書をどの設問からでも回答、編集可能にする対応
・報告書設問内容の変更と設問数の追加

https://tokyo-psychodemic.com/

GRAVITY GAME ARISEの親会社は「韓国のゲームソフト会社」

親会社は韓国のゲームソフト会社「GRAVITY 」。同社は2000年に設立されMMORPG「ラグナロクオンライン」で急成長を遂げている

GRAVITY GAME ARISEを2019年設立⇒「新規IPの開発・運用・展開」
その新規IP事業の1つが今作「東京サイコデミック」。同社はこれまでソシャゲを多く出しているイメージがありますがコンシューマーにも挑戦していきたいようだ

猫と添い寝

24年夏に発売される新規IP候補「神箱」の体験版を30分遊んでみての感想。クラフト&パズル&バトルが組み合わさったRPG。プレイヤーは世界を修復する旅にでるが…

  • 戦闘は倍速オート機能付き
  • 隠しきれないソシャゲ臭

筆者はクラフトが苦手なので購入しないが好きな人はハマるはず。GRAVITY GAME ARISEはこれからの企業なので成長を見守っていきたい

♦「神箱」体験版の感想Tweet

以下ネタバレ有の内容です。注意

【ネタバレ注意】感想&考察

上では扱えなかったネチネチ案件をぶちまけます。面白いんだけどね、言いたい事はある

東京サイコデミック

ネタバレ注意

そもそも主人公の存在空気すぎ。ゲーム開始前に以下のアナウンスがあることで主人公の不可思議設定が使えなくなったのだろうか。「貞子M」の謎も解決はされていない…貞子は異能力者だった⁉

この世界で起こる全ての事件は、科学的、物理的解析で立証可能であり、それらをどう捉えるかはあなた次第です。

前作ででてきた「幽霊」の存在や主人公の謎能力を説明し、導いてくれそうな役割を持っていたであろう巫女・嬉野の存在理由もわからなくなってしまった

アイキャッチを見てもらえば扱いがわかるのだけど、他の女性陣に比べ嬉野ちゃんの影が薄すぎる。お気に入りのキャラだったのに…かわりに元公安の杵島の姉御&アキバっちコンビが肩を並べ存在感漂わせています

主人公の恋愛感情をアキバに向かわせるのは貞子Mを知っていると違うんじゃないかと筆者は思います。記憶喪失でそれどころじゃないだろうし(そうはならない選択肢もあるけれど)

前作から主人公はアキバより巫女の嬉野といるほうが自分を取り戻せる+幸せになれそうなのに…

老害
老害

お前の身を案じ続け「手を握ってくれた」のは彼女だけだっただろ。思い出せ!主人公ーーーこの恩知らずが!

今作もスタッフのアキバっち推しを強く感じました。そんなに推したいなら、なぜ彼女を主人公にしないのか不思議です

【END後】六神英一はどうやって国外へ行ったのか

この件に触れる前に下の動画をみて欲しい

♦Case1の事件後・都内で謎の男たちが話し合うシーン

しわがれた声の男が誰だか分かりましたか?

直後のエンディング・クレジット=Hoarse voice man:Yasunori Matsumoto

そう、大槻泰三と同じ声優なので謎の男=副総理で確定でしょう

Case1の時点で異能教団の存在に気が付いている。その後、岩井の話で「厚生大臣の時~教団との癒着が噂されていた」らしいので以前から関係はあったようだ。もしかしたら総理の「人類感染計画」も知っていたのかもしれない

ゲーム後半・六神英一の暗躍で自身は副総理から総理大臣に。好々爺っぷりに騙されそうになるが、一番利益を得た人物は彼だ(岩井さんも)

六神と大槻の二人が実は繋がっていたなら最後のシーンも「なんで子供が一人で海外逃亡できるんだ」と突っ込みがないのも理解できる。さいごの台詞は…

「山と野から来た」「そこに井戸はあるか?」「深淵に至る 井戸がある」

「山野井」と「貞子」を連想させます。これは前日譚の「貞子M」を知っていないとわからないでしょう。話を繋げるつもりなのだろうか

実は山野井が生きていた、と次作でいわれても驚かない。むしろ楽しそうなのでそうして欲しい。異能力関連施設がロシアだかソ連にあるのだろうか?続きがとても気になります

行方不明の異能力者もいるのでその方たちの活躍も期待して。to be continued…

\\お気軽にコメントどうぞ//

≪著作権≫ゲームの動画像は全て以下に帰属します
©GRAVITY GAME ARISE Co., Ltd.

コメント 【承認制】反映にお時間かかります