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>>10時間以上

100時間かけ味わいつくした「サイレントヒルf」感想レビュー【ネタバレ】

5.0
サイレントヒルfレビュー
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サイレントヒルシリーズ復活をかけた本作は日本が舞台

和ホラーだとコエテクの「零」とかぶらないか心配になりますが、こちらはサイコロジカルなホラー!棲み分けはできています

サイコロジカルホラーとは…超常現象やグロテスクな描写よりも登場人物の「心理的な混乱、不安、狂気」そのものに焦点を当てた恐怖ジャンル。内面からじわじわと来る精神的な恐怖や現実と非現実の境界が曖昧になるような体験が特徴

人によっては全くあわないジャンル。筆者は大好物な分野で見事にハマってしまい「周回」ごと演出の違いから考察記事をかきまくり…ありあまる熱量に自分でも気持ち悪さを感じるほど

飽きるまで6-7周してアチーブメント🏆をコンプ!総プレイ時間は100時間ほど。べつの作業をしているときも「心の隅にひっかかる」そんな作品

【臓物に咲き狂う花々の魅力にあらがえない】
「飽き」がくるまで二か月近く。他のゲームも同時並行しているので「来る日も来る日もサイレントヒルf」漬け…ではありませんが『リターナル(開発はHousemarque)』ぶりの出会いに感謝感激⇒リターナルは2022年かにGOTY作品

♦︎肉壁に咲く美しい花々

肉壁

「何」が筆者を惹きつけるのか…
・二転三転するストーリーの妙
・うん十年の人生で経験してきた「不快な出来事」
この2つが解像度高く再現され脳天を直撃したのが大きかったように思う

【感情を刺激される演出】
ストーリーの妙は考察記事で書いているため省く。ここでは「不快な出来事」を幾つかご紹介します

なれなれしく「頭ナデナデ」

頭なでなで

子ども相手でもないのに「頭をなでなで」するんじゃない。筆者はこれが不快で…そのときの光景がフラッシュバックし鉄パイプ(コントローラー)を振り下ろす手に力がこもってしまった

あと「頑張ったね」じゃねえぞ、と。こっちにだけ押し付けてお前何してたんだと周を重ねるごと募る怒り(相棒・修と一緒に戦えないのは技術的な問題でむりだったとのこと)

♦後ろを顧みずどんどん先に進むヤツ

置いていかれる

こちらを尊重しているように見せかけるのがうまい!ゲーム内で何度もやられてイラっときました。「ちょ、待てよ!!」暴漢に襲われて雛ちゃんの服ぼろぼろになってるから!!気付いて

学生時代こういう人物がいた。大昔なので断片的な記憶ですが、以後混んでる場所は誘惑も多いので二度と一緒に行かなかったような…携帯があるので合流できないわけではないんですけどね(筆者は周囲のお店なんかを見ながら歩きたいタイプ)

♦おパンツが見えるのを気にしてか「低い網」をまたがない

鍵を見つけなきゃ問題

またぐ⁉︎女の子がはしたない!という声が聞こえてきそう。この場面、小説では網の上部に棘付きの鉄線置かれていて「それならしょうがないね」と納得できる理由に変わっています

両親との戦闘中…
父「女は女らしくしてろ!いつも言ってるだろ!」
母「なんで雛子はいつもそうなの…」

上記の台詞がとくにきついかった。ノーダメ挑戦中は毎回「冒頭」で言われ発狂しかける。筆者の父親はそういうことを言うタイプではありません。それでも社会に出ると押し付けられる役割が平成の時代辺りまで頻繁に感じられました。以下例

執行役員が朝会で「女の子は可愛く挨拶しようね」と言い放った日には「怒髪天を衝く」勢いで…ゲーム終盤雛子が周囲にブチ切れるさまは本当に爽快でした。いいぞっもっとやれ!

雛子「気が済むまで…血の海に沈めてやる!」

抑圧からの解放…これが救いになるはずです。しかしそのようなエンディングは存在しません。興味があれば以下のTweetをクリックし「oisio」さんのをご覧ください


あえて選ぶなら1周目のエンディングがベストエンドか…狐の尾濡れエンドも好き。1周目は戎ヶ丘の住民を殺戮しまくったうえでお縄にかかる雛子…救いが…ない(涙目)

「救いがない」のがサイレントヒルのいいところですね。ただ筆者の中で煮えたぎる「いかんともしがたい感情」の持っていき場がなかった。それもあって飽きるまで「f」の世界で殺戮を繰り返していたのか

サイレントヒルfの説明:主人公のいる街も、主人公が生まれた町ですし、心の町が浸食されていくっていう状態になるんですけど。それも自分の人生とか自分の心が浸食されているのと同じようなメタファーなので。まさに自分自身の心を守るために戦っていくみたいな

ゲームトーク番組「島津真太郎の週末ゲームCAMP」11/22 ゲスト:SILENT HILLプロデューサー 岡本基

筆者にとっても自身の心を守るための戦いとなった。奇しくも…

♦一周目のラスト。壊れかけの鉄パイプが「相棒」になっている

鉄パイプに対する愛情が異常

「お前」は「狐の雛子=花嫁」を意味する可能性もあります。その場合花嫁が消えるまで戦い続ける宣言…いいエンディングですね

つぎは相棒との心中エンドがみたい(竜騎士07先生が盛り込みたかった相棒たちの絆物語。配信で言及)ので追加のDLCなり小説でよろしくお願いします。KONAMIさま

【決して戦闘が面白いわけでは「ない」】
何周も楽しんだと書いていますが誤解しないでいただきたい。戦闘は気持ちよくありません。当初コナミ側は「アクションに力を入れている」と言っていたので期待していました。蓋をあけてみれば微妙な出来栄え

微妙なポイント❶敵よりも先に攻撃ボタン押して対処しているのに「組み付かれる」

♦初周はビックリすれど以後イラ立つ


【いただいたコメントより抜粋】敵が腕を振り上げたら突進開始するより前につかみ判定が発生して突進終わって腕振り下ろした後も少し判定残ってますよね。銃とは言わんまでも例えば投石とか、気軽に使える飛び道具で判定潰しとか出待ち釣り出しができればいいのに…

かなり理不尽なので頻繁にくらうと怒りを覚えます。この仕様はもう少しどうにかならなかったのかと。次回はやめてほしいです

微妙なポイント❷敵1へ攻撃中、モーションを強制キャンセルし割り込みする敵2

♦ビックリして「恐怖を感じる」のではなくただ苛立つ


複数戦はかなり不利…なのにこんなことを許しているのは「いい加減にしろ」としか言葉がでない

微妙なポイント❸アクセサリー=お守りの装備セット枠がない
雛子の形態にあわせ戦闘も変わる。そのため数パターンアクセサリーセットを作っておきたいのにたったの1枠しかなく都度変更を求められ面倒!制作側はゲームを遊んでないのかと思えてなりません

来年でる零のリメイク版「紅い蝶」は戦闘をTeam NINJAが手掛けるので期待大。サイレントヒルシリーズは戦闘微妙ですがストーリーは秀逸。戦闘に力入れたって言われると変に期待しちゃうので…つぎこそは頼みます〜KONAMI!

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