「考察&妄想」です。未プレイヤーはネタバレに注意してください
過去記事で行った考察や出来事は説明済みなのでこの記事では扱いません。以下のリンクからどうぞ
♦『サイレントヒルf』記事一覧♦
ついに明かされる真実
巷ではトゥルーエンドと言われているエンディング。筆者は「真」エンドと名付けてはいますが正直良いエンディングとは言えないと思っています
それは雛子や寿幸さんが選択した「個」優先の決断が集落全体にとってはマイナスになるから。令和のこの時代になにを言ってるんだコイツはとなるかもしれませんが、よければ最後までお付き合い願います
♦大怪獣バトルにならないもどかしさ

3周目の真エンドであらたな神登場。黒幕は九尾の狐!すべての話がつながった。七尾が道中変なことを口走るのも九尾のせい…「狐嫁入り」エンドロール後「お母さんになりたくない。こわいイヤダイヤダ」な雛子を殺したのもコイツということで納得
>>一瞬ですが踏み潰した人物の草履が映ります。寿幸の履いていたものと同じ(黒足袋に金の刺繡鼻緒)なのでなぜ寿幸が…と思った方もいるでしょう。犯人は九尾です!
【九尾の言い分】
稀に人里に神威を宿した希少な血を持つ女子が生まれることがある。そのような者が里に現れる度に我らは一族の跡取りにその者を嫁に欲するよう呪(まじな)いを掛けた
まれに神威血をもつ女子=「稀血」だと判明したので遺伝云々は関係なく、雛子の姉は神の一族に嫁いでいない可能性が高い
すべてはお家繁栄のため。その結果人間も恩恵を受けるのですべてを「悪」とすることはできません。が、水龍を抑える贄制度のせいで一部の人間に被害がでていたのは事実です。狐信仰以前は御神木が水龍の邪気を吸収していたので「贄制度」はなかった
>>神々については続・2周目考察」記事で情報を整理しています
寿幸さんは人格者(狐)なので人の意志も尊重してくれそうですがそれは「彼の代のみ」でしょう。雛子の扱いを「もの」から「雛子本人」に改めたのはいいですが他の一族連中は難しそう。別れ際の雰囲気にほだされそうになりますが…
♦両手に花。可愛いバニガたち。分裂も悪くない?

次期当主の寿幸さんはまだ若く「一族のオッサン」に軽んじられている。彼一人が「雛子は私のものだ!血の一滴すら触れることは許さん」と通達してもこっそり式場でハラスメントするのを止められていないのがいい例
「つくもん(九十九神)」の侵入を聖域まで許した&自身も軽くのっとられる(これは後で語ります)&九尾に及ばないパワーと権威。まだ若いので将来に期待したいが現状心もとない
♦コンプラが緩い時代の社内飲みを思い出す

狐陣営の言い分はわかった。つくもんの言い分も聞こう、と言ってもあの神はわかりにくい。行動をみるに雛子を狐へ嫁入りさせじと必死。以前解説したとおり、恨んでいるのでしょう、西からやってきて居ついた「農耕の神を語るなりすまし野郎(狐)」を
成り済ました狐はその後も「つくもん」神威アップの機会を邪魔します。御神木が駄目になって古い物を担ぎ出した民衆の矛先が霊刀ではなく自分たちの稲荷社に向かうよう画策!(したと思う)
平家の怨念つき霊刀のせいで恨みがましくなっている「つくもん」…そりゃ人斬り殺して「御神木さまを忘れんなよ人間ども!真に水龍と対抗できるのはあの神だけぞ」と狐人気下げるために布教活動しますわ。邪神になるしかねえ(笑)
狐の親族接待部屋にある絵巻物をみると九十九神と狐の因縁は昔から存在していることに気付けます。わざわざ絵師に描かせているのだから「九十九?お前なんて忘れておったわぁ~がっはっは」なわけないんですよ
♦以前紹介した絵巻には「平家に射られる狐の姿」がありました

古くからある御神木は狐にやられ九十九神と融合したのか「つくもん」に木の枝&根やウロがみえる謎。「つくもん」の目的は狐勢力の威光を削ぐことなので古い御神木の「一部」を勝手に利用していると筆者は捉えています
御神木がつくもんを操っているのかと疑った時期もありましたがそれはないでしょう。杉郷で深水雛子を追っていた白無垢(狐陣営)は旧千年杉神社の鳥居にはじき返されています。御神木の加護はいまだ健在です!
♦狐の神威を高めまいと妨害していたのは背後の「文字演出」から理解できる

咲子が千年杉神社を復興することができれば「御神木の神威」も高まり妙な神々で賑わっている戎ヶ丘の安定を取り戻すこともできそうです
【邪神の定義】
上で「邪神になるしかねぇ」と言ってはいますが邪神て何なんでしょう。サイレントヒルシリーズにはたびたび邪神が登場し奴らを弱らせるアイテムも存在します。それが「アグラオフォティス」
アグラオフォティス=邪悪な存在を退ける効能のある霊薬。1&3で登場、1は赤い液体で3は持ち運びに便利な錠剤タイプ。エンディングを左右する重要アイテムとなっている
「狐嫁入りエンド」では雛子が液体(胡坐の布袋様)を飲んで弱体化してしまった「つくもん」=邪神。狐は雛子を操っているだけで憑りついてはいないから問題ないのだろうか?全エンド終えても「邪神基準」は曖昧です
「人にとって」害悪しかない存在ということなのかな。修の先祖は御神木が燃えた後⇒次の御神体を邪気払いするため稲荷像に布袋液をふりかけている。もし御神体に霊刀が選ばれていたら「つくもん」無事でいられたのかしら
【以下訂正】
過去記事で「贄=稀血」を混同していたため正しておきます。8年ごと行っていた儀式に選ばれる乙女が毎回「稀血」なわけないですね
・「稀血」は神威を宿す血液を持つ女。狐が神威を高めるため結婚相手として娶り子供をつくる装置としていた=雛子や真由美
・「贄」は水龍の力をおさえるための生贄。今は効果がないので行っていない
「両陣営」戦いの情報を整理
雛子に気付かれ拒絶される加護アイテムたち
【真エンドの条件】
・2種類以上のエンディングに到達(UFOのぞく)
・赤いカプセルを飲まない>>九十九神につけ入らせない
・霊刀の怨念を払う>>九十九神の力を借りない
・胸飾りのブローチ奉納>>狐陣営の加護は受けない
ようは神々の力を借りず己の力でなんとかせい、という条件でした。実家前の坂道にあるお地蔵さんに「ブローチ」をお返しする雛子
「こんな素敵な贈り物をありがとうございます。折角頂いたものですが…私がこれを受け取るのに相応しいかどうか…考える時間が欲しいのです…」
♦「もう君が私のものであることの証だ」ブローチ

ひなこぉぉぉーーー神違いだから…!その地蔵は稲荷信仰以前の古い信仰の名残で陣営的には水龍&御神木に属しているんじゃないかな。置いていったあと化学変化起こされて使えなくされてるじゃん(緑に変色した状態でも使える可能性はあるか…)
【ごく普通のJK】
この辺の演出から雛子は神々のことをあまり気にしていないことがわかります。敬意を払う気持ちはあるものの咲子と違い「神々の違い」を理解していません。咲子からいろいろメモで教えてもらっているはずなんだが…「脳筋」なので頭に入っていないのでしょう
ただ自身を操る者が「複数」存在すると気づいたので感は鋭い(修の気持ちには疎い)。自分を分割され殺し合いを促されているのだから当たり前か?
【ラスボス戦前、戦闘準備エリアでのコメント】
鳥居「注連縄が絡まって…私の生き様みたい。今はとにかく進むんだ…諦めるものか」
人形「あなたは誰?どうして私を操ろうとしていたの…?」
道中「お前らの思い通りにはならないぞ。私はもう…自分の望むものが何なのかわかっているから!」
「尾濡れエンド」では「絡んだ注連縄キモっ」と言っていたので(狐エンド2種解説記事より)こんな状況でも客観視できています。1周目⇒「くねった道…まるで私の心みたい」
ラスボス直前、ついに雛子は自身が「ループ」していると確信。1周目以降、新たなラスボスを倒すたび次の周はじまってすぐそのクリーチャー情報を手帳に追記している。気付いていないわけがないのよね
♦ようやくソレに気付けた!

【繰り返される婚礼】
とてもとても苦しい戦い=この周だけの話ではないでしょう。不都合な結果に怒った神が時間を巻き戻し「今度こそぉぉお」と意気込んでいるように思えます。各周回のラスボスは相手を負かせても滅ぼせるわけではない。神だからかな
【代理戦争】
・雛子を嫁がせたい何者か=九尾の狐⇒狐雛子推し
・狐陣営嫁入りを妨害する=九十九神⇒ヤク中雛子推し
トロフィー名は「神殺し」となっていますが九尾に勝っても七尾は「久しぶりの祝言にお酒が…」と言い扉の向こうでオヂが元気に暴れています。つくもんも「お祓いするね…」と雛子から声掛けされており完全には抹殺できてはいません。強い…
1周目解説で少し語った「呪いは雛の如く舞い戻る」のタイトルもループ味があります。英語版は「Coming Home to Roost」で字面どおり鳥がねぐらに帰るなのか、または慣用句で因果応報と捉えるか、その両方を含むのか
筆者は祝言を駄目にされた1周目⇒九尾の陰陽術(まじない)でやり直しさせられたと考えています。ということは真エンドもループするのでは?各勢力そんな余力は残っていなそうですが…以下エンドロール後の解説をしていく
エンドロール後の映像について
霧の町を二人で楽しそうに歩く雛子ズ
狐雛子は仮面と刻印がなくなっている。結婚が保留になったことでそれらがなくなるのは理解できる。でも腕だけ残っているのはなぜ(処分したはずのブローチも胸についてる)
【3つの儀式の意味】
・面=個の消失
・嫁ぐ家の刻印=婚家の人間になる
・腕=本能(女性「性」)の強制
さんざん女性「性」を拒否してきたのはここまでゲームを遊んでいればわかりますよね。母がもらってきた可愛い洋服を拒否&子供の時から女扱いされたくないと言ってきたが修に異性として扱ってほしい気持ちが芽生え揺れ動く思春期
♦手帳で自分の気持ちに向きあう雛子

女を否定した生き方をしてきた過去。今後は自らの「女性性」を肯定していこうとする意図が残された獣の腕にはあるのではないだろうか。はじめは相棒・修の喪失とか婚家の権力を手に入れた象徴とも考えていましたがどちらもこのシーンで違和感がでてしまった
雛子実家前で今後の方針を語るヒナコズ。「何かを一生懸命にやってみたいな」。その後咲子が舞っていた新・千年杉神社へ
♦鳥居に腰かけ町を見下ろす二人

画面は引き「お姉ちゃんの鈴」が鳴って終わる。雛子ズは殻に閉じこもり問答。いまだ巣立たず。「お姉ちゃん応援してるからね」優しく見守っているようにもとれますが…
これってそういう作品なんですかね。鈴のついた木というと別の解釈もできます
「護花鈴(ごかれい)」
コトバンク
①桜花の季節に、小鳥が花を散らせることを惜しんで、梢につなぎ鳥を追う鈴
②画題。中国、唐代の寧王(ねいおう)季憲が花が散るのを惜しんで梢の上に金の鈴を密につけた赤い絹糸製の綱をはり、鳥を追わせたという
桜は潤子お姉ちゃんのモチーフとして描かれている(=序盤の着物&黒留袖の柄&髪留め)ので「雛子いい加減にしなさいよ」的なニュアンスが含まれているかもしれない。または散らせる花もついてないのでこうなったらゆっくり考えなさいよ、かも
筆者が気になる点はまだある
♦「神社の枯れ?木」。季節って…冬じゃないよね

鳥居~社殿の間に生えている一部の木には葉がついていない、なぜなのか。「つくもん」がなにか悪さしてるのではないかと勘繰ってしまいます(誤解だったらごめん…)
【タイトル画面の映像】
その後タイトルへ戻るとまったく同じ風景がバックに…ありません。鳥居を「止まり木」にしている姿は同じですが風景をよくみると異なります。共通するのは町が水に飲まれていること
狐陣営の力が弱まり水龍暴走、中央に大河出現で人が住めなくなっていそうです。つくもんも弱体化し雛子の頭痛も収まった。静寂にはダブルの意味が含まれているのかな
これはハッピーエンドか…絶対違う(笑)一人の不満を解消するための犠牲が大きすぎる!
♦タイトル画面の映像

【戎ヶ丘の水没】
・エンドロール後
これだけ見ると「こんな世界水没しろ!クソガー」ってロックな「雛子の心象風景」と思えなくもない風景
・タイトル画面
電柱が書き足され=現実世界の状況もこうなんだと主張してくる「制作側の影」がチラつく
伝えたいことがなければ細部の描きわけ(家も微妙に異なる)なんか普通しませんよね。そういうことだと思います。雛子の精神世界だけでなく現実に水没している
神社に入る直前の背景には電柱と電線がありました。ここまで町の「水没」は確認できません。なので最後の風景にはびっくり仰天
♦背景を拡大してよくみてほしい

【戎ヶ丘のその後】
二柱を半殺し&神威を宿す血を持つということで「新世界の神」になれそうな雛鳥ですが夜神月ではないのでそうはならないでしょう。過去作を振り返って…神を産むことはあっても自ら神になる展開はありませんでした
御神木の新拠点に雛子がいて水没した町を眺めている理由…水神と御神木の二大勢力に戻ったという暗示かな。「残留物展」から戎ヶ丘は壊滅していないことがわかるので次の解説記事で取り扱う予定
「残留物展」とは本作の数年後に「あったかもしれない戎ヶ丘」の話。第四境界とのコラボ作品。無料期間は終わっています。今後は有料で遊べるらしい
問題児(神々)の代理戦争は終わった。やつらが力を取り戻さないかぎりループもないでしょう
♦いつものエンディング解説もみておこう

語らう雛子ズ=殻の中で語り合っている状態。雛子が鳥居に座っているのは実際座っているわけではないよと。現実世界では時が流れ寿幸さんは駄菓子に挑戦、雛子と手紙のやり取りもしています
筆者的には犠牲の大きさに「なにのん気なことしてんねん!跡取りならしゃきっとせいや!水害発生してるだろうが」とキレ散らかしそうになりますが仕方ないですね…個を大事にする流れは止まらない。信仰は稲荷⇒御神木に戻る予感
【雛子の言い分】
私たちがどんな未来を選ぶかわからないけど、何を選んでも悩んだ分だけ受け入れられる。もし悩み抜かなかったら何を選んでも受け入れられない。
私たちが望むのは静かに悩める静寂だけ!お前のお節介は要らない!それは私たちの悩み!私たちだけの悩み!お前に玩具にされる謂れはない!
さいごにお姉ちゃんのことを語ってこの記事を〆ます
その前に筆者のアイドル「つくもん」の面白写真をみてほしい。鏡面世界で戦っていた時、九尾戦でつくもんの呪詛が貫通してきました(笑)ものすごい存在感
♦「つくもん」魂の叫びが伝わってくる。拡大推奨

久しぶりに起動して再戦してみましたが再現できなかった。修正パッチきちゃったか
潤子お姉ちゃんの生死
周回するたびに生きているのか死んでいるのかわからなくなる姉の「潤子」。1周目の考察で紹介したときは着物が左前だから~と語っていますが…ここにきて自信なくす
彼女の特殊なお面や狐陣営の元ネタは過去記事で語っているので省きます
【嫁ぎ先の名字】
・姉「絹田」=タヌキ
・妹「常喜」=キツネ
姉妹で面白い姓になっています。これはスタッフの遊びかな。雛子は姉が妊娠中に入院しお見舞いに行ったことを手帳に書いていました。稀血は遺伝ではないですし潤子の嫁ぎ先は普通の家とおもうのですがどうだろうか
♦1周目は姉も神の一族に嫁いだのかと考察していたけれど

【「潤子」の死亡を疑うポイント】
❶姉を一度も殺さない雛子
姉は大切な妹の雛子も殺したと言っていた。姉にかなり依存している(精神世界に度々姉が登場する)様子なので腑に落ちない。白無垢の雛子も姉には従うようなそぶり。じつは潤子が亡くなっているとしたらどうだろうか
❷狐の贄遊びで姉の名前を書かない寿幸
雛子の両親や友人を動員しておきながらなぜ。じつは潤子が亡くなっているとしたら…以下同。これは子供時代の遊びです。潤子の結婚時期が謎なのは以前の記事で書きました。「私の中での雛子はまだ小学校前」あの言葉通り受け取るとありえなくもない
❸姉が実家を出ていく日にかかっている曲のタイトルは「亡き日の憂いに惑ふ」
過去を亡きと表現。そこに今は亡き姉の意味も含めているのでは…この曲は「まよい歌」ショートバージョン
また戎ヶ丘で拾う妊婦のメモ「実家への手紙」から結婚相手の暴力が酷く自殺をほのめかす妊婦の存在を知れる。じつは姉のもの?ゲーム内に姉が書いた文書はひとつもありません。戎ヶ丘に居ないとしても手紙のやりとりくらいあるだろうにそれがでてこないのは…
❹序盤、白無垢に追われ民家の屋根に梯子をかけてくれる演出
雛子はその後姉の姿を探さない。修と凛子は探す。これも潤子が亡くなっているとしたら…
家族写真…姉の白無垢姿に雛子の制服姿は「狐尾濡れエンド」で修が学生服を着ているようなものかもしれない
♦信用できない家族写真

以前雛子の家イベントにおける矛盾を指摘しました。今回の件もですがわざと解釈に幅を持たせるようなつくりで戸惑う。ゲームに登場する姉は雛子の脳内妄想の可能性もあるなと捉えています
もしDLCがくるとしたら…潤子にかかわる内容なんじゃないかと予想。真由美や咲子でも面白そう!真由美ちゃんが次の稀血に宛てた手紙の相手は雛子だったのか気になっています。つづく
♦25年10/9号のファミ通は読みましたか?岡本基プロデューサー&シナリオ担当の竜騎士07先生&深水雛子を演じる加藤小夏さんのインタビューあり。20ページの特大ボリューム特集号です!
♦怖くてプレイできないという方は「デジタルアート」や「ジュークボックス」目当てにどうぞ。サントラ発売が取り消されてしまいジュークボックスで曲を聴いています
♦小説がプレミア価しそうなので電子書籍をオススメ
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