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>>1-10時間1.レビュー記事

【レビュー】OPUS 星歌の響き-Full Bloom Edition

4.0
Opus 星歌の響き 感想レビュー
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ラストはちょっぴり物悲しい、それでも「いい作品だったな」と思える話が得意な台湾の独立系スタジオ「SIGONO」。そんなSIGONOが手がける「OPUSシリーズ」の三作目となっています

今回は宇宙に風水を持ち込んだ新しいタイプのスペースオペラ!主人公の青年が巫女の「歌声」を頼りに龍脈を探す、涙あり笑いあり(多少苛立ちあり)のボーイミーツガールなアドベンチャーゲームです

【本作はOPUSシリーズ3作目】
地球計画(2016)
魂の架け橋(2018)
星歌の響き(2021)

『OPUS 星歌の響き』感想

♦老齢なリバク(主人公)のシーンからはじまる

Opus 星歌の響き・年老いたリバク

冒頭からお爺ちゃん主人公の「回想」がはじまる。結末はわかっている。それでも無事を願わずにはいられない

宇宙がゴールドラッシュにわき立つ頃、探査者は隠された神殿を探していた―伝説の真偽と財宝を求めてプレイヤーは龍脈を探す流浪貴族「リバク」。戦争で心に傷を負った巫女「エイダ」と共に小惑星帯を探査する旅に出ます。美しい出会いの後で二人は一生分の後悔をする。年老いたリバクの「一目だけでもまた会いたい」という夢は叶うのだろうか?

「何年かかっても、絶対会いに行くからね」
龍脈が引き寄せた男女二人。別れの決まった冒険の旅が今はじまる

公式サイト

本作はストーリーがいいと言ったが、それは壮大な使命を果たす英雄にスポットをあてるのでなく「一時代を生きた個人」の成長にフォーカスしていたから>>ちょっぴり壮大さもあります

先日遊んでいた『GRIS(レビュー記事はコチラ)』もそんな作品でした。ダラダラ長引かせず完結していて好感がもてる

世界の紛争や諸問題は解決しないまま終わるのですが、一個人にはどうしようもないことだよね

♦本作・ヒロイン「エイダ」とたまに出てくるカピバラ族

Opus 星歌の響きのヒロイン


誰にでもおススメか?と言われれば答えはNO!日常生活に疲弊し癒しを求めているならばプレイは控えた方がいいでしょう

旅のメンバーで事ある毎に突っかかってくる「捻くれた性格の小娘」がいます。そういう子が好きならばぜひ手に取って欲しい

♦ラミアが好きになれるかどうか…それが問題だ

OPUS 星歌の響きの厄介者
筆者は「関わりたくないタイプ」だ

Full Bloom Editionは日本語音声付きです。声優さんの見事な演技がプラスされたおかげもあって「募る苛立ち」…主人公と幼女?の険悪な関係はストーリー後半まで続く

上の台詞に「いやいやいや、お前が勝手に自分のこと嫌いになってるだけやんけ」などと突っ込むような心の狭い人間には勧められない

孤児の自分を気にかけてくれたエイダを主人公にとられそう!もっと構ってもらいたい!そのためのアピール!…正直か・な・り!イライラしました休日10時間ほど遊べるなら一気に!そう一気にクリアしてください

募る苛立ちも一時の事で後を引かずに楽しめることでしょう。他の主要メンバーも基本他者への執着が強い

感情を剝き出しでぶつけてくる人間が苦手な人は「あわない」と思っていいです。ステルスやガンアクションがあったら真っ先に狙ってました。命拾いしたな…小娘

常にイライラしていたような書き方をしていますが(実際そういう感情でいることが多くはあった)クリアまで辿り着けたのはエイダとの遺跡探索や過去の解明が楽しかったから

透明感ある音の作り&使い方もうまく、エンディングでは涙ぐんでしまいました

♦言語は日本語の他中国語も選べて雰囲気でます。歌うエイダの動画をどうぞ

ただし二人仲を深めるほどにラミアの嫉妬は加速していく。気をつけて欲しい

クリア後の特典「開発者インタビュー」も興味深く。台湾の独立系スタジオ『SIGONO(公式サイトへのリンク)』創設者の一人ブライアン氏の日本語うますぎじゃないか(日本リスペクトから話せるようですが…すごい)

シリーズ過去作から本作に飛び入り参加している隠しキャラもいます(Play済みのフォロワーに教えてもらいました)。カピバラは可愛いから載せただけで過去キャラは「エム」のほうです、紛らわしくて申し訳ない

♦物語を彩るゆるキャラたち

「OPUS 星歌の響き」カピバラの顔文字
カピバラ族の顔文字
OPUS 地球計画のロボット
過去作からこんにちは

ゲーム内で多くを語らずクリア後も残る「謎」を解きに、2周目挑みに行くのも楽しいでしょう。入手アイテムの説明欄を読むと世界観が浮かび上がってくる仕掛けです
例)フロムのフレーバーテキスト

アイテム入手には運要素が絡み、宇宙の各ポイントで起こるイベントでのみ取得できる(後で載せているMAP参照)。取得は手持ちのアイテムや資金&宇宙船「紅楼」の育成状況による

イベントではキャラの運をダイスの出た目で決め、相手の運を上回れば勝ち(直後即オートセーブが入る)という収集物コンプ勢には無慈悲なイベントもある。一周でコンプは難しいだろう。メインストーリーのみ進めていく方法もありますが、寄り道をしないと世界の謎は良くわからないまま終わる

移動には「燃料」消費、道中敵と遭遇で「装甲」破壊され、アイテム探索には「探索キット」消費とリソース管理が求められるので意外とスリリングな旅となっています

♦宇宙フィールドMAPの画像。右上=各リソース量

OPUS 星歌の響き フィールド

『スターフィールド』もこういうMAP移動でよかったのに…漏れ出る愚痴(笑)

道中燃料が尽きても実害はない。この旅はリバクの回想なので「死んでいたら今のオレいないじゃん」と自問しはじめるのだった

MAPにある「龍脈」とは高エネルギーポイント。様々な勢力が採掘権の所有にしのぎを削っている中、主人公リバクは新たな龍脈発見に精をだすのだった

【風水用語】
龍脈=地中を流れる「氣」のながれをいう。山脈を上から見ると龍に見えることから付けられたが、この作品では宇宙を舞台にしているため山脈=惑星になぞらえている

龍脈には神殿があり古代神話を紐解く謎が存在

♦古代文字が物語をミステリアスにしている

OPUS 星歌の響きの考察

過去の会話が神殿内で多く見受けられる。はじめは古代文字なので理解不能だが終盤解読可能(とあるアイテムを入手していれば)

時間があれば古代神話の考察もしてみたい

【上の文字翻訳解読】
IN
HI DE

微妙だった3つのポイント

あえて挙げるなら…この3つかな
①パズルが単調
②古代文字の翻訳面倒
③漢字が読みにくく頭に入りにくい

微妙な点①は文字通りそのまま、単調過ぎて面白みがない。②の古代文字は1周目で「翻訳本」入手している場合、2周目は自動で翻訳後表記をしてほしかった。折角の設定も99.9%スルーしていると思います。勿体ない!

周回する人が増えれば物語の理解も深まりより作品に愛着がわくだろう。神殿にある万道神話の碑文からは歴史が少し知れる

♦万道神話。漢字のオンパレード

万道神話

微妙な点③の漢字読みにくい問題=二向無常にこうむじょう邂逅霧中かいこうむちゅう会偶非赴かいぐうひふ。四文字熟語を組み合わせたような表記が多い。漢文アレルギーが…フリガナアリガタイデス

日本は漢字文化ではありますが「平仮名やカタカナ」を使って読みやすくしてるのよね。連続漢字責めされると辛いです

上の文は時空を司る「二向」への祝詞。時空の門を管理しその門を通れば会いたい人に会えるという。本作では重要な意味を持つ

以上が重箱の隅をあえてつつくなら…の感想で、正直な話「ほぼフルボイス」でストーリーもよく値段も安い(筆者はゲームパス利用)とおススメ要素しかないゲームでした

概要・OPUS 星歌の響き-Full Bloom Edition

♦クリア後は「舞台裏」がのぞける特典付き

Opus 星歌の響きMenu画面

・2021年8/31発売
>>Steam50%offセールでは1,375円。iOS版は1,300円で購入可能。Android版は存在しません

・クリア後特典
>>各章選択&開発者インタビュー&アイテム閲覧

対応機種:Switch+XBOX One&Series+PC+iOS

♦『OPUS 星歌の響き』参考表

clear時間10時間ほど
メタスコア PC-PS5
game難易度
かに
かに

クリア後の満足感高い作品でした。次作の本シリーズ『OPUS写真吾山』はカメラを使ったギミック+マルチエンドということで興味津々。発売楽しみにしています

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