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小説「小さな悪」【ウィッチャー感想】ドラマ「終わりの始まり」

ウィッチャー小説「小さな悪」
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ネタバレ注意。今作は童話・白雪姫と七人の小人がモチーフ。大人向けのエログロ要素あり。ドラマ版との比較も行っています

♦「解説記事」一覧はこちら

短編小説「小さな悪」

ゲーム内で連呼されるゲラルトの別称「Blaviken / ブラビケンの殺し屋」の由来が分かる

♦今回の舞台は「Blaviken」

©2006ウィッチャー3ワイルドハント攻略データベース

Netflix・1stシーズン「1話 終わりの始まり」で映像化されています。あわせてお楽しみください

本章

場所:レダニアのブラビケン

事の発端】皆既日蝕後産まれた娘の中に変異体が発生=「黒太陽の呪い」にかかった娘たちの炙り出しが行われた。その後日談

ゲラルトが訪れたブラビケンでは祭りの準備に追われていた

登場人物

ゲラルト:おなじみの色男ウィッチャー。冬を越すための小銭稼ぎに偶然見つけたキキモラ退治。付近の街に買い取り交渉に寄ったところ事件に巻き込まれる。厄介毎の達人

カルデメイン:ゲラルトと親交のあるブラビケンの町議。妻のリブシュはウィッチャーを厄介者と考え毛嫌いしている

ストレゴボル:ブラビケンの魔法使い。この地ではマスター・イリオンと呼ばれる。ゲラルトとはコヴィルで知り合う。専門は天候を操る魔法。クレイデン王妃の依頼で呪われたレンフリを始末しようとするも逆に追われる立場に。恐怖から魔法使いの塔に引きこもり中

レンフリ:別称・モズ。日蝕の直後産まれる。北方の小公国クレイデンの元王女17歳。幼いころ継母から命を狙われ刺客からレイプされ直後返り討ちに!その後は逃げつつ身体を売って命を繋ぐ。変異体を疑われているが実際どうなのかは不明

大きな犠牲を出さないため。いずれかの「悪」に加担しなくてはならないとしたらあなたは何を基準に選びますか。「悪」の選択をしいられるゲラルトの決断や如何に

ストーリー

クレイデン王妃の意見「先妻の産んだ王女は変異体だ」に賛同した魔法使いストレゴボル。その後の王女殺害に失敗し追われる生活をする中でゲラルトと出会う。長年魔法評議会と意見を異にするウィッチャー、迫りくる変異体の駆除を依頼されるも頑なに断るのだった。どうする魔法使い!

ストレゴボル意見】「黒太陽の呪い」の話を聞いたとき、われわれの多く(魔法使い)は信じなかった。だが、小さな悪を受け入れると決めたのだ。君も同じ選択をしてくれ

魔法使いの言う小さな悪=周囲に危害を加える変異体を前もって駆除すること

はじめは排除していたが選別ミスをおかしたため「隔離」に変更。塔に幽閉していたがバカな一部の王子たちが「囚われの美女を救え」ゲームをやり変異体が逃げ出しその先で残酷な事件が起きてしまう(救いようがないアホ!笑)

成長したレンフリから執拗に狙われそのたび魔法で返り討ちにして姿をくらますストレゴボル。レンフリには一度使った魔法が効かずいよいよ手立てなしで追い詰められ、ウィッチャーに救いを求めるのだった

ゲラルトの意見】悪は悪だ。小さな悪、大きな悪、その中間の悪、どれも同じだ。区分は交渉しだい、境界線があいまいだ。ひとつの悪と別の悪のどちらかを選べと言われたら、どちらも選ばない道を取る

魔法使いたちは魔術評議会の権威向上のためにわざと「黒太陽の呪い」を吹聴したのではないか、またレンフリの母は後妻で先妻の王女=皇位継承1位レンフリを亡き者にしたいのではないかと疑っている

今までの恨み=魔法使いが「よからぬこと」をして人間が怪物になる→その呪いを解く(短編集第一話がまさにこれ。記事のリンク先はこちら)だったり仕事の邪魔をされてきたことに腹を立てているウィッチャー

レンフリには恨みを晴らす理由があるとストレゴボル伝え、また明日と去る

レンフリの意見】ストレゴボルがひとりで死ねば小さな悪ですむ

成長し狩人の術を身に着けた元王女。自分を殺そうとしてきた人物を狩る決意。変異体と言われているが特別な術が使えるわけではない。剣術はかなりの腕

ゲラルトには義母(現王妃)が自分の子供を王位につけたいがため魔法使いを焚きつけレンフリを陥れたのだと言う。事実かもしれないし違うかもしれない

変異体の話が事実か「最後までわからない」のがこの話をややこしくしている。実際読んでみるとわかりますが…誰も信用できない状況下で逃げ出さないアンタ偉いヨ!!と思える

ストレゴボルに厳しいことを言っていたゲラルト

それでも街での戦いは住民の迷惑になるのでレンフリに諦めるよう説得。その夜寝所に忍び込んできたレンフリは「わかった、諦めて明日この地を去る。夜は危ないから今夜はここにとまるね。王女にこれ以上望むことを言わせないで」と一夜を共にするのだった

また色男展開。しかし「匂わせ」だけで実際どうのと野暮なことは書いていない。「ブーツ脱がして…」と言ってるだけなのでセーフ!

銀の狼メダルが振動している描写あり=怪物の暗示か?

(ストレゴボルと王妃が何故レンフリ殺そうとしたのかの問いかけに)あたしが呪われているからだ。母親の子宮の中で汚れたから。あたしはいずれ…怪物になる。わかんないよ、ゲラルト。どうやったらわかるの?指を切ったら血が出るし、毎月血が流れる。食べ過ぎたらお腹が痛くなるし、飲み過ぎたら二日酔いになる

レンフリのセリフ抜粋「最後の願い」174-175頁

毎月血が流れる=生殖可能ってことなんでしょうね。人間の女だと

翌朝…

レンフリは6人の男を従えていた。そのうちの一人が「トライダムの大虐殺」に関わったハーフエルフのシヴリルだと町議から聞くゲラルト。事件の全容を聞くなりレンフリの真意に気付く

トライダムの大虐殺:巡礼者で混みあう川船を乗っ取り「囚人の解放」を要求。拒まれると一人ずつ巡礼者を殺していった。男爵は川船の女子供を含む25人以上の命を救うため「小さな悪」=囚人解放を選んだ

一夜を共にした晩、しおらしく去ると言った言葉は「嘘」。祭りに集まる住民を人質に塔にこもるストレゴボルをおびき寄せる作戦だったのだ

ゲラルトが町議のカルデメインにかけあっても…事が起こるまで手出しは出来ないと保身に走る始末。仕方なく祭りが始まる前の会場にかけつけレンフリの仲間相手に剣を抜く

予想外だったのは(たぶんゲラルト以外)ストレゴボルが我が身可愛さで住民はどうなってもいいと言い、塔からはでてこない糞野郎だったというオチ

それでもレンフリはゲラルトに「私か小さな悪か、選びとった結果だ」と斬りかかる

結果は明白。何も知らないブラビケンの住民からゲラルトは「無垢な民を殺した殺戮者」と石を投げられ、町議からは怪我が大したことなければ街を去るように言われ終わる

「ゲラルト、もう二度と戻って来るな」

時系列
  • 17年前
    皆既日食直後レンフリが産まれる

    大公フレデファルクの元に長女誕生

  • 3年前
    トライダムの大虐殺

    この事件を模倣するレンフリ

  • 現在
    流れ者のウィッチャーがブラビケンで連続殺人

    大虐殺を防いだゲラルト。不名誉な異名がつく「ブラビケンの殺し屋」

【まとめ】自分勝手な町議と魔法使いストレゴボル。そこに変異体?レンフリが加わり振り回されるゲラルト。怪物よりも酷い人間がいるのに野放しでいいのか…ウィッチャーの立ち位置を考えさせられるお話でした

ドラマ版1-1「終わりの始まり」との違い

Netflix 第1話

【戦闘が秀逸】
レンフリの取り巻き連中との戦闘が見せ場。印を使いつつ剣で物理攻撃、短剣との二刀流…こういうの期待してました!筋肉質な肉体がとてもいいですね。首を軽く弾き飛ばすシーンはゲームそのものでした

ゲームオリジナル設定の銀の剣~うんぬんは小説にない。ドラマもオリジナルを踏襲するようです

【相違点】
・シントラがニルフガードに滅ぼされるシリラ視点の描写が盛り込まれる
ゲラルトとシリラの時間軸が同じように感じられるかもしれませんが…シリラの話はだいぶ昔の話。ドラマ版はウィッチャーを知らない人にはわかりにくい構成

シントラの地下に幽閉された人物&ゲラルトとシリラの関係は今後語られるでしょう

・町議の娘が父親より目立ってる⁉
小説だとほとんど出てこないのに…恩を仇で返す小娘になっています。さいご「もう帰ってこないで」と突き放す役もこの娘になっている

・「黒太陽の呪い」でリリットとかいう設定が追加されてる
夜を司る女神ね。小説ではそんな話ひとこともなかったです

・レンフリが最後シリの予言をする
性行為中?「森にいる少女こそがあなたの運命」であると。小説版では直後の章「理性の声」でシントラの話が出てくる。小説版でもシリが登場しそうか

【まとめ】ドラマのさいごでレンフリがシリのお膳立て。周囲から罵声を浴びせられるゲラルトはゲームをやっていると当たり前に感じますね。一度肉体関係を持った女にはどこまでも優しい、も共通

変異体と蔑まれようとも人間らしい行動をとるゲラルトさん。逆に人間のほうが怪物のよう…ドラマも根本は変わりません。それでも細かい設定は語られずもったいないと思えます

ウィッチャー好きは小説も手に取って欲しい

理性の声4

数日間探していたイオラにやっと会えたゲラルト

自分がどうやってウィッチャーになったか、はじめての戦いなど(ドラマでローチに語っていた内容)を一方的に話して聞かせる回

本編で経験した「小さな悪」についても聞かせる。話すことで浄化作用があるようだ

常に自分の原則に従うがあの時は「理性の声を聞くべきだった」と

運命が渦を巻いていることは知っている、シントラには二度と戻らない、あの子供は五月の祭りに生まれたはずだ、イェネファーもその頃に生まれたなどよく分からない話もして終わる

【登場人物】
イオラ:メリテレ寺院の巫女。青い目にそばかす+赤みがかった髪の持ち主。とある誓い(供犠くぎ)を立てたため会話は出来ない。人の運命を探るトランスの才能有

ウィッチャーの掟を作ったのは自分、勝手に作って順守している律儀なゲラルトおじさん。「俺の馬(の名前)は全てローチ」発言も納得ですよ。白雪姫が元ネタのエロス部分はここで取り上げていない。気になったら小説を読んでみて欲しい

【短篇集I・残りの章はあと3つ】
>>ウィッチャー 一粒の真実 小さな悪 値段の問題 世界の果て 最後の願い

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