『アサシンクリードミラージュ』『アサシンクリードシャドウズ』祝・発売。ここで「ヴァルハラ」の情報を整理し新作に備えてほしい
本作DLCは全てクリア済みです。ネタバレには配慮していないので注意してください
以下【参考資料】
♦AmazonのKindle Unlimited対応(人により3か月99円キャンペーンあり)。文章も少し載っているので参考になりました
♦2024/10/10に発売の15周年記念のメイキング本です。内容濃くて大満足でした
♦シャドウズが気になってる方へ。序盤のストーリーを紐解いた記事をどうぞ
北欧神話を中心にエイヴォル&バシム「関係」解説
主人公たちを取りまく世界は三つに分かれる
・過去篇:イスだったころ ←北欧神話として疑似体験する
・800年代イングランド ←ゲーム本編
・現代篇:レイラがアニムス使用。終盤はバシムがアニムスを使い干渉
全ての世界に生存するバシム強い!ここでは疑似体験した神話篇&現代篇にスポットをあてていきます
≪エイヴォルとバシムが対立した理由≫
対立、と言ってもバシムが勝手にキレて殴りかかってきたためエイヴォルが仕方なく撃退したというのが正しい。神話では「ロキの息子がラグナロクの引き金になるため、オーディンがその息子フェンリルを拘束した」せいで「死ぬまで続く息子の拘束」に憤慨するロキが描かれています
その怒りはイスの映像(アニムス異常現象)でみられるとおりで「転生システム」を無断使用しバシムという人間に転生。同時代に生まれおちたオーディンを探し…ている自覚はなくしばらくロキの覚醒は起きずにいます。バシム=アサシンとして行動していたのでした
♦ロキの覚醒した瞬間や葛藤などは具体的に描かれない

プレイヤーはメインストーリーだけ進めていた場合バシムの裏事情に気付けない。それも含めたストーリーが面白いゲームなので以下で詳しく解説していきます
あらすじ
主人公エイヴォルは身近にオーディンの存在を感じていた。幻影もあらわれはじめ、昔なじみの預言者ヴァルカに相談する。原因を探る為「霊薬を飲んで意識を九つの世界へとばすよ~」目覚めるとアースガルズの主オーディンになっていた。
本作は勇猛なヴァイキングが主人公。次のミラージュは有能なアサシン・バシムが主役だ
この二人は北欧神話側でもメイン級の人物(で元イス)。それに加えバシムはアサシン教団にも所属している。アサシンの歴史ではバシムの方が重要人物になりそうですね
今作の主人公たちは元々イス
最終決戦(ラグナロク)直前人間への「転生」処置を行っていた
その証は「首元にある痣」のような模様
イスとは:第一文明人&かつてきたりしものなど複数の呼び名がある。彼らは人類を創った上位の存在で「神話篇」と本編最後のほうでその様子が「少し」だけわかります。神話篇は本編の他に二つ用意されています
♦神話篇の「大型拡張コンテンツ」タイトル
発売日 | タイトル | 料金 |
---|---|---|
2021/12/14 | ❶ラグナロクの始まり (終盤❷が起こっていた) | 有料 シーズンパスに含まない |
2022/08/02 | ❷忘却のサーガ (❶途中の出来事を描く) | 無料 |
この二つは時系列が複雑に絡み合っています(たぶん)
ストーリーの詳細は省きますが❶のラスト付近で息子バルドルの亡骸を発見したオーディン。スルトの嫁シンマラに「今頃ヘルヘイムにいるだろうよっ」と言われダッシュで駆け付けた先にある物語が❷だと筆者は思っています
♦以下は❷をクリアすると表示される画面です

❷『忘却のサーガ』は万物の父がまるで痴呆老人のようです。これはバルドルを取り返す戦いで勝っても負けても最終的に記憶を消されるためです…バルドルに
心配でやってきたトール君含め可哀そうで見ていられません。愛情深い父の一面がうかがえますがアースガルズは侵略を受けている真っ最中なんですよね。統治者としてダメな行動ですが誰も強く言えないという(フレイヤは言ってた気がする笑)
❶『ラグナロクの始まり』終盤・バルドルの亡骸発見後、しばらく行方不明だったオーディンが妙な雰囲気で登場します。イーヴァルディに「このクソ大事な時に暫くいなかったケドどこ行ってたの?」と問われても返答せず煙に巻いたのは「記憶になかったから」なのだとしたら辻褄が合う。あいすぎるっ…!
プレイヤーは2022年発売のサーガを遊ぶまで意味不明だったので不満がある方もいるだろう。またストーリーが長く複雑すぎるのでついていけない人も多いかと思う。このまとめが参考になれば嬉しい
♦今は『ラグナロクの始まり』がついてくるパッケージありますね。お得です
オーディン(エイヴォル)紹介
人物(神)紹介

北欧神話の主神。転生先⇒エイヴォル
主神と言っても何でも思い通りになるわけではない..彼には色々な呼び名=ケニングがある。ヴァルハラ神話篇では主人公ハーヴィー(高きもの)という名前で登場
巨人族との混血 で母が巨人。正妻はフリッグ。二人の間には息子のバルドルがいる
(⇒この妻子は有料DLC『ラグナロクの始まり』に出てくる。フリッグは登場後ほどなく死亡)
もう一人の妻はフレイヤ。平和協定に必要な婚姻関係だと思われる
愛馬は八本足のスレイプニルで愛用の武器は槍のグングニル。魔法と変身術にたけ兄弟や人間を創造、肉体は腐っても滅びない魂を与える
子どもはトール&バルドルなど(新生GOW1経験者はバルドルのイメージ悪いかもしれないけど、こっちではいいやつ…いや将来の裏ボスかも)
貪欲な知識欲により片目喪失、隻眼。gameではヨトゥンヘイム篇「ミーミルの泉」で己の目玉をえぐり出し&ひねりつぶし血を泉にたらすイベントがおこる。これはオーディンのDNAを抽出し生命の木(人間への転生装置)に記憶させる行為だと思われる
≪「酒」を使った転生装置≫
スゥットゥングの宝物庫から蜜酒を盗んだ時の台詞には「アース親族はこの魔法(超高度なイスの科学)で破滅(ラグナロク)を避けられるのか?」とありミーミルの泉ではヒュロッキンが「人間族への悪影響が危惧され「酒」は封印」の話を聞ける。上記はラグナロク直前・イス世界でおきた映像のことを表している。映像=生命の木の先に人間の胎児カプセル。イス族の首に針を刺しDNAを抽出後胎児カプセルへ流しこむ。「酒」は比喩表現なのだけどあの段階では理解しにくい
♦眼帯姿のオーディンをご紹介

イライラしているのは自分の死が予言され(死にたくない)回避方法が見つからない為。本作のオーディンは仲間思いなので周囲の人物をラグナロクから守りたいという気持ちもある
回避策を探して諸国を行脚しアースガルズは不在がち。たまに帰ると「ハーヴィーお帰りだったか」などと声を掛けられる
アースガルズ篇では巨人の強襲を防ぐ姿&ラグナロクで自分を殺すと言われている獣フェンリルの出現を恐れ対策を練るオーディンや神々(ロキを除く)がみられる
ロキとの関係は血の契りをかわした「義兄弟」。イラっとしても誓約に縛られ手出しできません
息子のバルドルをロキの計略で殺された時は怒り爆発、地下で永遠の責め苦を負わせる(それもラグナロクまでだけど)後半の「責め苦」エピソードはゲームになく、オーディン自身は「息子=スルトにやられた」と思っていそうです
ゲーム内設定:じつはバルドルは生きている。それを皆に知らせることは出来ない。大切な父上にも知られるわけにはいかないんだ、と会ったそばから記憶を奪っていきます。理由はラグナロク後の世界をバルドルが導くためでした
北欧神話では一度亡くなるもラグナロク後に復活するバルドル。ゲームでは死んでいない扱いになっていてキリストっぽさがなくなりこれはこれで楽しかったです。ヘルヘイムの女王ヘルだけは全てを知りバルドルを隠していたので…息子を取り戻すまで絶対帰らんぞオジサン(高きものオーディン)の相手大変だったろうな…しつこいし笑
転生者との関係
≪エイヴォル≫
ヴァイキングの戦士。兄からアッバース朝のお土産にヒドゥンブレードを貰い身に着けてはいるが「隠れしもの」ではない。ホルダフィルケ篇『義兄の守り人』でエイヴォルはオーディンを拒絶。イスの作ったシュミレーションデバイス『ユグドラシル』の中で永遠を享受するのではなく、周りの人々を大切に今を生きることを選びます
こんな人物なのでバシム=ロキの事情とかエイヴォル的にはどうでもいいのよね…恨みがあってこられても知らんがな!です
♦拡張コンテンツ『ラグナロクの始まり』ラストでも同じことを言っている。下記参照

本編初期にアイヴァーから「お前には闇を感じる」と言われていたのはオーディンがエイヴォルに転生していたから…でしょうね。あの男鋭すぎる!
しかしその後の最終章『最後の別れ』(2022.12.6.エイヴォルの旅の終わりを描く最後の無料アップデート。本編終了後もエイヴォルのお墓が新大陸にある理由は描かれなかった。その答えが明かされた)でオーディンが再びこんにちは
「お前はオーディンを鎮めた。だが消したわけではない。我はいつもお前の魂に刻まれている。お前は最期まで我を闇に封じ、もう一人の自分に抗うのか?それとも、我から学びを得るか?かつての世界への理解を深めるのだ。我が捨てた世界への」
本編オーディンの台詞
上記オーディンの甘言にのり新大陸へ向かうことにしたエイヴォル。遺骨(お墓)が拠点のあるイングランドではなくアメリカにあった現代篇の謎が解けました
それにしても「またオーディン」をだしてくるとは…。拒絶されたのでエイヴォルと関わるのはやめにしたのかと思いきや
メインストーリー後、何年も共に過ごすうちにオーディンの考えが変わったのでしょうか。またエイヴォルにはどんな心境の変化があったのだろうか。散々周りのために尽くすって言ってたのに…あれは何だったの?
≪言質≫
・本編最後「ユグドラシルで永遠を過ごすよりもレイヴンズソープの皆と過ごす」と語っていた
・『ラグナロクの始まり』ラストでも同様の台詞を述べている
♦動画は『ラグナロクの始まり』で我が民の幸せに尽くすと再度語るエイヴォル
≪心変わり後≫
♦以下エイヴォルの台詞は最終章のもの
「悪しき記憶に屈するか、徹底的に拒むかだ。だが今は、第三の道が見える。歳を重ねる毎に、記憶への興味が湧き、学びを得たくなる。この道の先に何があるのかは分からない。いったい何が解き放たれるのかも。だから…今は、一人でいたいんだ」
YouTube ←「最終章」YouTubeリンク。37:30~
このセリフは新たな船出を見届けるヴァルカに対してのセリフです。背後ではレイラに代わりバシム=ロキがエイヴォルの行く末を見守っている。彼は現代篇のアニムスでエイヴォル=オーディンをストーカー中です
エイヴォルの「周りを巻き込みたくない配慮」は感じるけれど、フォルダフィルケ篇オーディンとの論争「お前に知恵を授ける!栄光も!力も!他に何を望む!」「それ以外を(望む)!」はどうなったのか?
過去に興味がでてきたエイヴォル。それだけでもないと筆者は思っていて「人々のためになるのならオーディンの知恵を活かすのもいいかも…でも危険そうだからこの場から遠く離れた方がいいな。古代の科学技術とやらが今後我々の脅威になっても困るしな」とあの性格ならなりかねない
一つの体に二つの魂。もう一方と対話するため新大陸へ向かいその地で果てるエイヴォルであった。新大陸で何をしていたのかは語られません。ただ後世の人類のため何かしらしていそう…と勘繰っています
この「二つの魂」という言い方には語弊があるかもしれない。エイヴォルのDNAにはオーディンのDNAも刻まれているのでもう一人の自分という方がふさわしいだろうか
エイヴォルはうまく折り合いをつけていそうだ。いっぽう…
♦左にいる女性はバルカの母であり「フレイヤ」

バシムは物語終盤ユグドラシルの装置(磁場制御や転生シュミレーション機能も持つスーパーコンピューター)に吊るされてしまいましたね。彼については少し先で語ります
九つの世界=古代北欧の宇宙論
預言者ヴァルカの霊薬を飲むとき話にでてきたが北欧神話の世界は三層構造からなる
世界の創造に関してはヴァルハラgame本編冒頭二分で説明あり。後述
『新生GOW』でクレイトスさんが巡っていた世界は本作「ヴァルハラ」より多いですね。あちらも興味があれば是非遊んでみて欲しいゲームです
≪一層≫
・アースガルズ=アース神族の国(元イザヴェルIðavöllr)
・ヴァナヘイム=ヴァン神族の国
・アルフヘイム=フレイが支配する光の妖精(エルフ)の国
アースガルズはオーディンが兄弟たちと巨人の亡骸から作った
アース神族=オーディンたち
ヴァン神族=フレイヤたち
両者は争いが絶えず、神話篇でアースガルズにフレイヤがいるのは対立していた両神族の間をとりもつため
≪二層≫
・ミズガルズ=人の世界
・ヨトゥンヘイム=巨人の世界
・スヴァルトアルフヘイム=小人の国。&ニダヴェーリル
一層と二層はビフレストで結ばれているので行き来できる=巨人の侵入経路になりえる。巨人と言ってもサイズはほかの神々と同じでゲーム内ではちょいデカでしたね。進撃の巨人クラスを想像しているとゲームで戸惑う(例外もある)
スヴァルトアルフヘイムには有料DLC『ラグナロクの始まり』で行けます
小人の国と書いているが小人=ドヴェルグ=ドワーフ
ドヴェルグ:太古の巨人ユミルの死体からうまれた蛆。人間の形と知性を与えられ地下に潜る。日の光に当たると石になるらしいが?ゲームではそんなことはなかった。モノ作りが好き
♦以下の画像はスヴァルトアルフヘイム

≪三層≫
・ムスペルヘイム=炎&スルトの世界
・ニヴルヘイム=氷に覆われた世界
・ヘルヘイム=死者の国 (Helheim)ニヴルヘイムと続いているらしい
ヘルヘイム→英語のhell(地獄)ではない。ヴァルハラに行けない普通の死者がむかう場所
ニヴルヘイムには無料DLC『忘却のサーガ』で訪れる。本作ではニヴルヘイムとヘルヘイムが繋がっています
※九つの定義は諸説あり
ユグドラシル
画像の手前~城へと続く煌めく道は「ビフレスト(Bifröst)」虹の橋

神話篇では「敵がビフレストを渡る前に!たたく」などの発言があり。視界に入るトネリコの巨木=ユグドラシル
・ユグ=おそろしき者=オーディン
・ドラシル=馬
・ユグドラシル(Yggdrasill)=オーディンの馬
これはオーディンがユグドラシルに吊り下がり、自分の体を槍で突き仮死状態になってルーン文字を発明したエピソードからきている
罪人などが絞首刑になることを西洋では「馬にのる」といいオーディンがこの木にぶら下がったのを馬にのったとみてこの木を「オーディンの馬」=ユグドラシルと呼んだ。以後「世界樹」と表記
この樹には三つの大きな根があり魔法の泉までのびている。1と2はゲーム内に出てたはず
- 『ウルズの泉』神々の地~アースガルズ
- 『ミーミルの泉』霜の巨人の国~ヨトゥンヘイム
- 『フヴェルゲルミル』ニブルヘイム(霧の国、死者の国)
樹にはいろいろな種族が住みつきます
例)新生GOW『ラグナロク』に出てきた愛くるしい「ラタトスク」や蛇の「ニーズヘッグ」
イス世界ではユグドラシル=スーパーコンピューターとして描かれています
運命の三女神
神でも逆らえない「運命」の力をもつ三女神

ノルン=運命の女神。複数形=ノルニル「運命を紡ぐ女神たち」でこれらのうち有名な三人がゲームに登場しています
長女ウルズ、次女ベルサンディ、三女スクルド
たびたびGOW話・ギリシア神話篇では運命の女神たちをぶち殺していたクレイトスさん。北欧神話篇の女神たちはどうするんだろうとハラハラしてしまいした(笑)ちゃんと生かしているので続編がでたら再登場しそうです
ゲーム序盤シグ兄が巨大な獣に襲われる夢をみたとき道中で糸を紡ぐ姿がでてくる。あれは運命の女神匂わせ演出
彼女たちはウルズの泉に住んでいる。この泉のそばで神々は様々な会議を行う。とても神聖な水で入る者は卵の薄皮のように白くなるとか…
三人の役目は世界樹の保全。傷口に泉の水と泥をまぜたものを塗ったり、木の根元に泉の水をそそぎ樹が枯れないようにしている。食害が酷いため
ノルニルの預言>>>>「運命は絶対 Death!」
アースガルズ篇開幕女神たちに「お前しぬよ」と運命を断言されるも従うオーディンではない。ここから主神が運命に抗う姿が描かれ主人公エイヴォルと境遇が似ている事に気づく
前作の『ACオデッセイ』OPムービーではテルモピュライの戦でレオニダス王が「運命と向き合おう」と言っていました。抗うのではなく向き合う!それもかっこいいです
ノルニルは巨人だけではなく様々な種族が存在。悪い運命(短命だったり貧乏など)の人は悪いノルニルのせいとされている!
エッダ≪巫女の預言≫では楽しく不足なく過ごしていた神々でしたがヨトゥンからきた凶暴な巨人三人娘の出現で幸福な時代に終わりを告げたと書かれている・・凶暴?説もあるようです
冒頭からオーディンはこの三人に苛ついています。映像で少し映るカラスの死骸=生贄が捧げられていたのは彼女たちを召喚するためなのだろうか
正体
現代篇・最後
肉体をユグドラシルに囚われていたバシムはレイラをおびき寄せ機械の正体を明かします。ノルニルは女神ではなく超有機体シュミレーションシステムでした
これで何をしていたのかというと…話が長くなるのでイスの記事を別に書くかもしれません
♦バシムはとある「遺物」をレイラに持ってこさせ「肉体の自由」を得ることに成功します

ヴァルハラとは
ヴァルハラ(古ノルド語ではValhöll=戦死者の館)とはオーディンの宮殿の一つ。戦い&ご馳走&蜂蜜酒飲み放題のためヴァイキング憧れの場所とされる

ミズガルズで戦死した英雄の魂=エインヘリャル(einherjar)が集まるところでゲーム本編ではデーン風の戦士っぽい服装をしている人たちです
その魂はヴァルキュリャ(valkyrja←valr戦場の死体+kjósa選ぶ)により選別、集められ来たる終末の日(オーディンたち神々が死ぬと運命づけられた)=ラグナロク(Ragnarök)に備えている
おススメのゲーム紹介
初代『ヴァリキリープロファイル』は死の間際にいる勇者を選定しヴァルハラへ送るゲームでした。エインヘリヤルを鍛えて送ればアッチでもいい働きをしてくれヴァルキュリーの評価もあがりウハウハ
彼らは対巨人用戦力なのでオーディンは優秀な戦士を集めるためわざとその勇者が死ぬように仕向けるときもあります。それは優秀な戦士が欲しい&自身が終末の日に死にたくないからでとても自分本位!ロキにこの事を指摘され言い返せなかったエピソードあり(笑)
エインヘリヤルは軍事訓練で死んでも夕方には生き返る仕様。人が生まれるとそこへ「ノルニル」が寿命を決めに向かう。オーディンたち神々によって「樹からヒト」は作られた
ゲーム本編ではエイヴォルが戦死する友人に斧を持たせてあげようとして「あんな奴ヴァルハラにいらんぞっ」てオーディンから言われます。ですよね…一応ヴァルハラ送ったけれど。まあヘルヘイム送りにしても良かったかな
神話篇で周囲の人々はみなヴァイキング時代の服装です。北欧神話の世界観で話が進むのはエイヴォルが理解しやすいようオーディンが変換しているのだろうか?実際のイスの様子は世界各地に散らばるクエスト『アニムスの異常現象』で垣間見れる
ロキ(バシム)紹介
オーディンと義兄弟の契りを交わしアースガルズにいることを許された巨人族

転生先=バシム。次作『ACミラージュ』の主人公
妻はシギュンで息子はナリ又はナルヴィ(アングルボザは後述)
外貌は美しく上品だが気性は邪悪で気まぐれ…?game内では外見の美しさも上品さも感じられないの私だけですか?バシムはカッコいいです
神々を困難な状況に陥れるも狡知で救い出し神々にお宝をもたらす。役立つこともあるのでいたずらは大目に見られてきたがオーディンの子で皆に愛されるバルドル神を(間接的に)殺したことで囚われ終末の日まで毒の責め苦に苛まれることに
⇒神話篇『ラグナロクの始まり』でスルトたちにさらわれたバルドル。シンマラのヤドリ木攻め(拷問)で亡くなる。が実際はロキが裏で糸を引いていたのが『アニムス異常現象』で語られています。この時アングルボザはドン引きです
とはいえバルドルじつは生きていました(ページ前半で書いた内容)。オーディンはバルドルに会って生存を知るも…すぐに記憶を消されてしまうためロキも気づいてはいないはずです。これはイスの世界で起こった戦争(ラグナロク)の後もバルドルは生きていることをあらわしていますよね。気になる存在です
話を戻して…ロキは神話でオーディンやトールに劣らない活躍をするも民間で崇拝されていた形跡はあまりない。トールと仲良さそうな神話は結構あります、意外。ちなみにトールの転生後⇒ハルフダン。声優が同じなのでわかりやすい
≪ロキの子供たち。見た目は怪物だったり馬!≫
アースガルズに住む前、山の巨人たちの間で暮らしていたころアングルボザという巨人の妻と子供が三人いた。この嫁との子供はどれも怪物の姿をしています
- フェンリル狼
- ヨルムンガンド蛇
- ヘルという半身腐った女(後のヘルヘイムの主)
例外)牝馬に化けたロキがスヴァジルファリという魔法の馬を誘惑しうまれたのがスレイプニル(八本脚をもつオーディンの愛馬)男性による貴重な出産経験です笑
イス篇ではアングルボザ=愛人のような立場で「妻」に子供の存在がばれるのを恐れているような演出があります
ゲームにヨルムンガンドは出てこず。ヘルは『忘却のサーガ』に登場しますが父親の利益になる行動はとっていませんでした。ロキが死亡するよう仕向けたバルドルはヘルヘイムのヘルが隠しているわけで…一枚岩ではない家族のようです
転生者との関係
バシム:古代組織「隠れし者」に属するシリア人。緋色のサッシュから地位は指導者=メンター
エイヴォルと比べロキとバシムの相互理解は早かったらしい…バシムも息子を亡くしているのでロキに共感できたのだろうか?彼の覚醒が描かれないせいでメインストーリーだけ遊んだプレイヤーには「突然襲い掛かってきた狂人」としか思われていなさそう
ロキ転生後、息子を奪った相手=オーディンに復讐すべく探しまわる
ゲーム終盤、突如襲い掛かってきたバシム。エイヴォルにユグドラシルのシュミレーションデバイスへ磔(はりつけ)にされ退場。以後数世紀にわたり閉じ込められ現代篇でレイラに救われた(おびき寄せ罠にかけたともいう)
ロキ視点でみると本作・最後エイヴォルがオーディンを拒絶し受け入れないことで過去のしがらみ&恨みが和らいでいるように筆者は感じました。数世紀ぶんの思考タイムがあるので冷静にもなるだろうけれど
♦肉体を取り戻したバシム。アニムスを使い新大陸に向け旅立つエイヴォルのその後を追う
『興味深いな。エイヴォルは私の知らない方法でオーディンの記憶に抗ったか・・・私のロキとの闘いは激しくも短いものだった。最期には…お互いについて理解しあえた…新たな葛藤で君はどこへ向かった…?』
この辺のロキの葛藤をミラージュで見せてくれるのかしら?⇒見せてくれませんでした!
♦エイヴォルのお墓でバシムの台詞。あらたな野望が明らかに
いい死に場所だな、エイヴォル。誰もが選べる場所じゃない。君にはやられたよ。なぜ君が勝てたんだろうな?だが、生き延びたのは私だ。手に入れたものは有効に使わせてもらうとしよう。私の子供たちを見つけるために。そして家族をまた一つにするために
子供たちが生きてる…!ミラージュではバシムの過去をやるみたいだけど現代篇はあるのかな?⇒ありませんでした!
弟子のハイサムにはとても優しい表情をしていて好きなキャラの一人でした(ロキは微妙だけど)ミラージュでハイサムに会えるといいな⇒子供の彼にちょっとだけ会えました!
エイヴォルとは対照的で「家族」にこだわる姿が興味深い男です
♦愛人も家族に含めるなら1人目ゲットの画像。杖に入ってます(アングルボザ)

アニムス異常現象(ゲーム内サブクストエ)では死にかけたアングルボザの魂を杖に移したことが語られました。感情もなくただそこに「ある」だけだと言う彼女にロキは語りかける
すべてが上手くいったとき、必ずやお前を見つけて見せる。我らの滅亡の果てで 我らは再会を果たすのだ
「7個目のアニムス異常現象」より
現代篇では言葉どおり再会を果たした。この杖は前作『オデッセイ』にも登場しました。だいぶ前に遊んだゲームなので紹介出来ずにいますがどこかのタイミングで記事に出来たらいいな
最終章からミラージュへの布石
バシムが肉体をともなって現代篇に登場した際、現代のアサシン教団と接触します。そう…ウィリアム・マイルズに連絡を取りアニムス内で会合!
君たちは私が別れた者たちからすると「未熟者」だ。私が必要なことを教えてやる。では…取り掛かろうか
このように言い放ち現実世界で自分の血液を少量抜き容器保管。コンピュータ画面には「有効な遺伝子材料を取得。推定シーケンス時間29日3時間4分」と表示される
エイヴォルとオーディンの会話後「thank you for playing!」
これがミラージュに続くんですよね。きっと⇒現代篇の続きは何もありませんでした!
現代アサシンがバシムの過去を学びアサシンについて学ぶそんなゲームなんじゃないかと予想⇒×!
さいごのシーン忘れている方は38分~45分までを復習してほしい。⇒YouTubeリンク最終章・YouTube
マイルズがバシムに「ともに働きたいならやってもらいたいことがある」と言っていた内容が気になる。続々篇あたりで明かされるのかな。バシムッチ大好きなのでまた現代篇に出してほしいです
ミラージュの宣伝
ファミ通ミラージュ特集号/2023年10月19日号 No.1818
表紙飾れませんでしたね(悲しみ)
↓筆者はKindle Unlimitedを利用しました。Kindle Unlimitedは3か月99円で加入できる時もありお得。イベント時に加入⇒解約を繰り返しています。アサクリはUnlimited対応のkindle本が多い
≪ファミ通の内容≫原点回帰とシリーズへのオマージュをテーマにした本作の魅力に迫るほか、先行体験プレイでのインプレッションと開発者へのインタビューでゲーム体験をさらに掘り下げる!
九世紀のバグダッドについての資料はほとんど現存していないようです。14-15世紀にモンゴル軍の攻撃で消失してしまったとは!
唯一の資料がバグダッド北西にある古い寺院のみ。今作はディスカバリーツアーではなく別のものを用意すると言っているのもそのせいなのか。楽しみです
♦ミラージュの「ネタバレなし」レビュー記事は以下です
北欧神話
♦スヴァルトアルフヘイムのスクリーンショット

世界の始まり
~簡易ver
はじまりはなにひとつありませんでした。一面霧につつまれていて、何も見えない。ただぼんやりした形の塊。その真ん中にギンヌンガの裂け目という深い穴が広がっている
裂け目の北側はどこまでも広い闇と霧に閉ざされた寒い世界ニブルヘイム。真ん中からは泉が湧き出し幾筋もの川の流れのひとつに毒が混ざっている。それらが凍り付いてギンヌンガの穴の中へ落ちていく
裂け目の南側は熱いムスペルヘイム。見張りをする「スルト」が炎の剣をふるたびに火花が雨のようにギンヌンガの穴にこぼれ氷の塊から蒸気がのぼる
立ち上る蒸気はニヴルヘイムから吹く凍てついた風のせいで徐々に大きくなる。塊から成長した氷山がやがて穴の口まで届くようになった
この氷の塊にムスペルヘイムから吹き付ける熱風があたりいつしか生命が宿る。「ユミル」という巨大な生き物の誕生だ。とても大きい牝牛も生れる
ユミルは牝牛の乳を飲み、牝牛は氷の塊についている塩を舐めていた。すると氷の塊の中から「ブリ」という神が現れた。ブリは「ボル」という男の子を産む
ユミルは寝ている間に汗をかき脇の下から巨人の男女がひとりずつうまれ、足の間からは頭を六つ持った巨人がうまれた
神々はよいものの味方。巨人は川の毒気を受けて性質が邪悪で乱暴、正しくないものの味方。仲良く暮らすことは不可能と思われていた。しかし神ボルは巨人の女のベストラと結婚し「オーディン&ヴィリ&ヴェー」三人の神がうまれた
神々は巨人の頭(かしら)のユミルの性質が悪いので片づけた。あたり一面血の洪水を引き起こし残りの巨人どもはおぼれ死んだが「ベルゲルミル」という巨人だけは妻と一そうの舟(または石臼)に乗って世界の果てヨトゥンヘイムへ向かう。そこで「霜の巨人」と呼ばれる巨人どもをうみ育てました
新しくうまれた巨人らは両親にならって神々を敵・仇と思い込み狙うようになります。かたや神々は巨人のいなくなった世界を造り変えていきます
ユミルの遺体で広い大地を。血で川や海を。骨で丘や山を。歯や顎やくだけた骨で岩や石を。髪の毛で木や草を。巨大な頭蓋骨で大空をつくり脳みそを大空の雲に変えました
ユミルの肉が腐りその中にうごめく小人がいます。力の強い小人らはその肩で空を支え、ムスペルヘイムから飛んでくる火花を大空にまき星や太陽・月をつくった
オーディンは鍛冶屋をたて神々の国アースガルズを作ります。トネリコとニレの木から人間をこさえ大地に住まわせることにしました。 (終)
ユミルの性別は書かれていないけれど『女神信仰⇒男神信仰』に移るときの話っぽいなあと思いながら読んでいました。こ難しい話はちょっと、という方には子供でも理解できるよう優しい口調で、わかりやすく書かれたこちらの本がおすすめ。図書館ででも借りてみてください
北欧の神話―神々と巨人のたたかい (世界の神話) / 筑摩書房
山室 静先生の文章をよんでいると素敵な人柄が滲みでていて癒されます
北欧神話の原典~エッダ
本格的に読みたい方向け。私は何となく聞いたことがある程度でしたがこのgameでは重要そうなので履修しました
≪エッダといっても~二種類ある≫
重要なのは古エッダです
新エッダ=詩の入門書。内容は神話や英雄譚など古詩の集成。元ネタは古エッダ。十三世紀アイスランドのスノリ(著者というか編者か?)本人はキリスト教徒。異教の北欧神話を面白く書いて当時評判になる
古エッダ=九~十二世紀頃にわたり作られた古い神話や英雄をうたった詩を三十篇あまり集めたもの。1643年にアイスランドのスカルホルトで発見←エッダと言ったらこちら。スノリが手本にしたと言われる原典。ゲルマン神話のよりどころ
谷口幸男先生の「エッダ」本は解説も丁寧で読み&使いやすくおススメ。中身はおもに古エッダ。巻末の索引は調べものに便利で使いやすい。この本は入手しにくいので在庫があったら購入おススメ。
↓下『エッダとサガ』の本は2017年に復刊!入門にはよさそう

エッダを読むとOPムービーの意味がわかります。そして序盤、首元にある転生者の証がフォトモードを使うと見える仕掛けに二周目気づきました
♦以下YouTube動画は開始40秒~2分までが「巫女の予言」です
『巫女の予言』とはエッダの冒頭に置かれる北欧で最も有名な詩。巫女がオーディンに問われ世界の起源~没落~再生を語る
これはヨトゥンヘイム篇・スットゥングの宝物庫に書付が落ちていて見ることができます
参考資料
新潮社版『エッダー古代北欧歌謡集』谷口幸男訳
新潮社版『北欧神話と伝説』グレンベックー山室静訳
㈱白水舎『ヴァイキングの暮らしと文化』レジス・ホワイエー持田智子訳
明石書店『バイキングと北欧神話』武田龍夫
筑摩書房『北欧の神話~神々と巨人のたたかい』山室静
UBIソフト『アートオブアサシンクリード ヴァルハラ』
wikipediaなど
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2023.10.05に書いた記事をリライトしています
以下は【『アサシン クリード ヴァルハラ』初の公式オリジナル小説ゲイルムンド・サーガ】です
「ヨルヴィック篇」に登場するリュビナの息子ゲイルムンドが戦いに身を投じた若き日々を描く公式オリジナル小説。こちらもAmazonのKindle Unlimited対応(人によって3か月99円キャンペーンあり)
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