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2.まとめ記事

リメイク版『MAFIA』とオリジナルのストーリー比較&考察

マフィアリメイク版のストーリー解説
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MAFIAのストーリーをまとめました。ゲーム内で深く説明されない人間関係を考察しつつ解説。ときにオリジナル版との比較も行っていきます

物語のはじまりは1938年。主人公のトミー(サリエリファミリーの元幹部)がノーマン刑事を喫茶店に呼び出すところから始まる。ロストヘブンの街並みから一転、店の前に現れるノーマン。以後この時代はインターメッツォ=間奏曲と表現され各時代を回想しながら物語が進められる

♦リメイクのレビューは以下をどうぞ

主人公トミーの目的

リメイク版トミーの目的は「家族を守ること」。この「家族」は初めマフィア組織=ファミリーのことでしたが物語後半は自分の家族に置き換わっています。大きな流れは以下3つ

オリジナル版は「友情」メインの構成で家族に重点を置いていません

登場人物を思い出してもらうため、以下に主要人物をまとめておく

♦人物紹介図

MAFIA主要人物紹介

下段ハートで囲まれた人物「???」は続編『2』を遊んだ方はご存じですね、そう続編の主人公です。ここでは深く語りませんが一応顔出しだけしておきます

また一連の出来事を思い出してもらうため簡易年表もご用意

MAFIA「1」の出来事
  • 1922年
    ドン・ペッポーネが湖畔で溺死

    管理のためサリエリとモレロは街を半分ずつ仕切る

    ペッポーネファミリー
    ペッポーネ・ファミリー
  • 1930年
    トミーがサリエリ・ファミリーの一員に

    タクシー運転中「サム&ポーリー」と運命的な出会いを果たす
    ・シノギ中襲われ拷問を受けるサムを救出

  • 1932年
    ファミリーの信頼を得ていくトミー

    ・レースで優勝
    ・サラに群がるガキンチョ(ビリー&ジョニー)を殺処分
    ・ファミリーを裏切った売春宿の支配人を処分し爆破
    ・殺しそこねたジョニーをサムが教会で処分
    以後7-8か月身をひそめる

    強制レース
    トラウマのレース
  • 1933年
    サリエリの腹心フランクが高飛び

    ・カナダの密造酒受け渡し農場でサム重症
    ・殺伐とした日々に疲れサラに求婚するトム
    ・4月3日フランクが帳簿を持って消えトムが対処
    ・汚職検事ワトキンスとモレロの野望を砕く
    ・ケンタッキー州の上等なウイスキー醸造元をゲット
    ・12月5日憲法修正21条(禁酒法撤廃)が批准

    フランクの葬式
    フランクのお葬式
  • 1935年
    モレロと本格的な抗争

    ・5月サリエリがペペのレストランで襲撃を受ける
    ・翌日ジロッティ議員暗殺
    ・10月モレロの弟セルジオ焼殺
    ・飛行機で逃走をはかるも射殺されるモレロ

    ペペのレストラン
    ドンは美食家
  • 1938年
    サリエリファミリーに亀裂

    ・ドンのご指名で政治家ターンブル狙撃
    ・ダイヤ入りの葉巻を盗むも中身は「ドラッグ」
    ・ドンに内緒でポーリーと銀行強盗
    ・サムの裏切り
    ・刑事ノーマンに保護を要請

    サムの裏切りと粛清
    友との別れ
  • 1951年
    エピローグ

    8年の刑務所生活後は家族と慎ましやかに過ごす
    サリエリの刺客が放つ銃弾に倒れるトム

「2」で判明する「1」の事実は続編のストーリー解説で行います

ドン・ペッポーネを殺したのは誰?

モレロ「ペッポーネを殺してからずっと抗争だ。それがおおっぴらになっただけさ」

ペッポーネ事件
モレロと弟のセルジオ

モレロの台詞から判明する事実…親殺しをしたのは彼一人でしょうか。ペッポーネ事件にサリエリが無関係だと断言できないのは溺死させようとした「犬」の話や「湖」の話があるから

サリエリは自分の役に立たない犬を溺死させようとした過去があります。また湖の溺死事故は彼の口から直接語られる。ストーリーに全振りしている本作に意味のない台詞があるはずもなく

溺死の話
字幕文字最大化

このサリエリの話、筆者はドン・ペッポーネの最期を語っていると思っています。「ビールを飲んで馬鹿騒ぎして」のくだりはサラを使ってお気に入りのトムに酒をやめさせたことにつながっているのではないだろうか

ペペのレストランでは「酔っぱらいは役立たずだ。お前には取り返しのつかない失敗をして欲しくなかった」と忠告してくる。モレロがペッポーネをわざと酔わせ、サリエリは事後に策略を知ったのかもしれない。真相は闇の中だ

【オリジナル版】インターメッツォでトミーに「2人(サリエリ&モレロ)は何らかの取引でドン・ペッポーネを殺害させた。奇妙なことにサリエリは未だにペッポーネを崇拝している」と語らせている。なおリメイクはサリエリの性格に変更が加えられているため崇拝うんぬんは感じられなくなっている

サリエリとモレロは似た者同士

サリエリ「儂は常にビジネスと身内のためを思って決断するが、モレロは短気だ。カッとすると頭が回らなくなる。怒ると馬鹿になる」「うちは麻薬は扱わない。この界隈に麻薬中毒者なんぞいらん。モレロが自分の手下を薬漬けにしたいというなら、別にとめやせんがな」

サリエリの演説

自分では「アイツとオレは違うんだ!」と身内に言い張ってますが…ストーリー後半、サリエリモレロって似た者同士だよなとプレイヤーは気づいてしまいます

【じつは短気】
専属運転手だったカルロが敵のモレロに寝返ったと知るやブチ切れたサリエリ。頭を蹴りまくり「割れたスイカ」のようにしてしまう。これはモレロがストライキを画策した組合員をフルボッコにしたあげくうるさいので射殺したり、車両事故をおこした格闘家の頭をかち割ったりと、やっていることはおなじに思える(笑)

【麻薬はダメと言いながら】
常にビジネスと身内のためを思ってる。うちは麻薬は扱わない⇒1938年ダイヤ入り葉巻を盗んでこいといったサリエリ。実際入っていたのは「ドラッグ」で実行役の三人は使い捨ての兵隊、ただの駒としかみていないのだった。事実を知ったポーリ―&サム&トミーの三人はショックを受けるわけですが…この件は後で扱います

モレロは麻薬を扱っていたような話がチラっとオリジナル版で触れられますが事実かはわかりません。モレロ・ファミリーは多くの収入を港湾から得ていました。「沖仲氏(おきなかし)」=港湾労働者との交渉役。このあたりの説明は長くなるので気になったら以下の本を読んでほしい。ひろゆき氏のおかげか?一時期流行っていました

著:マルク・レビンソン, 翻訳:村井 章子
¥2,772 (2025/12/05 04:20時点 | Amazon調べ)

【マフィアと麻薬について】
オリジナル版のサリエリ・ファミリーは最後まで麻薬を扱わず、トミーはサリエリを尊敬しているような口ぶりでした。その後麻薬や組織に絡めた法律の解釈をインターメッツォで刑事と論じてくれる。おかげで世界観を理解しやすい

【オリジナル版】トミー「マフィアは他の暴力組織とは違うんだ。麻薬は大金をもたらす、だがそれ以上に危険も大きい。麻薬はタブーなんだ」「有力な幾つかのファミリーからボスの代表が選出されるんだ。このボスたちは大きな問題を解決すると同時にルールを定める。」「法律は不変じゃない。世界中どの国も独自の法律を備えている。つまり権力を握った人間が自分の意向を反映させようとしてるだけだ」「うちのドンは尊敬されている。でも、全てのドンがサリエリのようだとは限らない」

マフィアが麻薬を嫌がる、または扱いたがる理由と代表がルールを定める~のくだりがよくわからない方は以下の動画を3分みるべし

♦映画『ゴッドファーザー』五大ファミリー集合シーン

映画の中のドン・コルレオーネ=ヴィトは麻薬を扱う気がありません。理由は政界に友人が多いファミリーだから。取り扱えば彼らは離れていってしまう。優秀な三男(アルパチーノ)を表の世界=政界で活躍させたいヴィトは政界のパイプが必要ですが五大ファミリー集合シーンではおくびにも出さず、一般的な内容に留めている

【オリジナルと別人のサリエリ】
ドン・サリエリにはモレロほど政界の友人がいない。「世間が求めていない」を理由にドラッグを扱っていないのだろう。これまで住民の悩みを解決し良好な関係を築いてきた。もし販売したドラッグに住民が手をだしたり巻き込まれでもしたら「マフィアは不要」と言われてしまう。諸刃の刃

オリジナル版のみの演出ですがサラがガキンチョに襲われそうになったとき「近所にそんな奴らが入り込んでいたのか。住民を守れないで何のためのミカジメ料だ。体中の骨を砕き見せしめにしろ(見世物にするんだから殺すなよ)」と激高するサリエリが見られる

世間が求めない麻薬を扱うマフィア組織にかつての存在理由はありません。リメイク版のサリエリは別人になってしまいました

♦サリエリ・ファミリーの記念写真

サリエリファミリー
毛髪が気になる?ルイージ

フランクの思い

フランク「どっちにしろ、足を洗いたかったのさ。もう疲れたんだよトミー」

フランクの高飛び

【リメイクでは二人のエピソードが多く語られる】
ドンと出会うきっかけになった「犬」は悲惨な最期を迎えます。フランクはいつか自分も同じ目にあわされると考えファミリーを抜ける。このときフランクが言う「ドンに頭を撃たれる瞬間」は公園のベンチでサリエリがトミーに語った犬の話と重なります

フランクは以前チルネコ・デルエトナ(シチリア島原産の犬)を飼っていたけど「ドンが溺死させようとしたので(ドンの)鼻を折った」と述べていました。その後フランク抹殺の命をくだす直前ドンがトミーに語った真相は…

サリエリ「フランクが邪魔をしたので(犬を)射殺した

フランクがコトの結末を語らないのは、何十年経過しても受け入れられない出来事&サリエリとの間にできた溝の深さを表しているからではないでしょうか。高飛びした先で殺されてしまったのは「犬のレース」を見に行ったからで…お爺ちゃん犬好きすぎる

じつはトミーも犬が好き。農場で射殺された犬を見つけると「犬を殺すなんて(許せん)」的なセリフが用意されています。犬を殺すようなサリエリとは相入あいいれない伏線でしょうか

【オリジナル版】に上記のエピソードはありません。リメイクで追加された要素です

【サリエリの本性を伝えるフランク】
高飛びするすこし前、トミーに警告をくれます

フランクの警告

ドンとフランクの出会いはイタリアのドッグレース。損はポケットナイフ一本だったのに見たことがないほど激怒し、ワンコを射殺。(負けたのは犬が妊娠したから)「ファミリーの役に立たなかったらどうなるかわかるな?英語版は簡潔⇒Do you understand?)」あの時の犬と同じようにドンに殺されるぞ、と言っている

このあといくら組織のためにトミーが働いても「使い捨ての駒」くらいにしか思われていなかった。自己中な判断で命令を実行しないこともあったし、文句は言えない。トミー君、掟を重んじるマフィアには向いていません。人間味があって好感は持てますが…

【オリジナル版】の警告。このまま酒におぼれているようなら「君の一番の親友が、瞬きもせずに君に引導を渡しに来る」=役に立たないなら命令を受けた仲間が殺しにくると警告する。親友=サムのことですがオリジナルはポーリ―と仕事をこなす回数が多く、サムとは仲良くみえない(後述)

サム&ポーリ―&トミーの友情

ポーリ―「天使なんていらねえよ。俺たちが守ってやるんだ」

ポーリ―とサム
ジロッティ議員暗殺にのぞむトミーをみながら

表情や細かな仕草に「間」で演技させることの出来るリメイク版。言葉では「借りがある」といいながら終始何を考えているのかわかりにくいポーカーフェイスで仕事人間のサム。喧嘩っ早く面倒見のいいポーリ―。なんでも卒なくこなす義理堅いトミー。三人の行動をオリジナル版と比較します

♦サム&ポーリー新旧比較表

ミッションオリジナルリメイク
❶売春婦の殺害女性はサラの親友サムの情婦で逃亡ほう助依頼
❷教会でのジョニー暗殺偶然教会へ辿り着きトミーが射殺ドンの命令でサムが処分
❸船上でジロッティ議員暗殺小型ボートの迎えはポーリーのみサムのサポートで潜入。迎えはサムとポーリー
❹倉庫から葉巻を盗むダイヤモンドが隠してあったダイヤではなく麻薬!
❺美術館でサムと殺し合い
トミーに射殺される前の台詞
友情なんて糞の足しにもならねぇ「楽しいこともあったよな?覚えてるか、俺とお前とポーリーで…」

【ポーリー】
リメイクでもオリジナルでも終始トミーの相棒でいてくれた男。リメイクでは面倒見のよさ+粗暴だけど愛嬌のある性格になっています。サムが瀕死の状態になること2回、ポーリ―は負傷こそすれ死の危険はなく身体能力は高そう。おツムが良くないのを自覚する素直でいい奴、筆者のお気に入り

うまくいけば、自分のピザ屋を持てるかもしれねえだろ?」

ポーリーの夢
マフィアゲームに似つかわしくない「素敵な表情」

【サムは別人】
オリジナルに比べ登場シーンの多いリメイク。狡猾になったサリエリと単独でつるむことが増えサムも別人化。とくにラストシーンはファンの間で賛否両論ではないだろうか(調べてはいない)。180度印象異なる旧作は普段ポーカーフェイスのサムも葛藤を感じていたんだな、と余韻が残る

旧:「フランクは…ドンの…唯一の本当の友人だったのに。友情なんて糞の足しにもならねぇ…」トミー射殺
新:トミーは自身を撃てないと確信「楽しいこともあったよな?覚えてるか、俺とお前とポーリーで…」命乞いも裏目にでて射殺するトミー

組織にとって危険なトミー(自己判断で命令にも背く)を排除するサムは仕事をしているだけ。個人の感情は伏せてきました。糞の足しにもならねえと言いつつトミーがポーリーの仇を取ったことを嬉しく思いながら逝けてたらいいね

さいごトミーはサムに銃弾を3発撃っている、頭を狙わず全て身体。オリジナルは階段上からサムを見下ろす構図で美術館に入ってきた時と真逆の配置がとても印象的でした

リメイクは至近距離から3発身体に撃っています。サムの頭に2発撃ちこんで「組織を抜けたいのに…ドンに言われた通りにトドメをさしてしまう…身体が覚えているんだ」と筆者は言って欲しかった

マフィアのお作法】ガキンチョの処分失敗後(ポーリーの弾切れが原因)、トミーはドンから口酸っぱく〜ちゃんと脳天に2発撃ち込んでターゲットを始末しろ!と言われます。教会でジョニー殺害時サムは2発男の頭に命中させているのが確認できる

頭に2発撃たない理由…組織からの解放を意味しているのだろうか

♦サムはビジネスをしているだけというが…

サムの嫉妬

リメイクではトミーを「罠」に嵌めようと画策するサム。自分から売春婦を逃がすよう言ったくせに、ドンにはトムの命令違反を報告していた。ドンのお気に入りだったトミー嫉妬しているのか?ドンの気をひきたいのか?友人の足を引っ張る展開が追加されている

【三人の性格】
新作の会話、旧作では別の人物の台詞だったものが結構あります。例えば…ラストトミーに銃を向けるサムに対し「あんたは自分の頭で考えられない。だからドンが必要ということか。俺は自分の頭で考えられるさ」という台詞。リメイクではフランクが受け継いでいる

リメイク版フランクの台詞

【倉庫から葉巻を盗むミッション】
三人の友情が壊れたのはこの仕事がきっかけでした。オリジナルはダイヤのみでドラッグはでてきません。ドラッグ発見時ポーリーは「こんなのパクられたら終身刑だぞ」と驚いている。短期のお勤めで帰ってこられる&裏金で解決でできる問題ではないためマフィアの構成員もドン引き

麻薬が見つかる

この時サムは知っていたのでしょうか、ダイヤの下にドラッグが隠されていることを。前日の夜からドンと話しをつめていた&事後ドンを車で送っていく、となにかを匂わすような演出はありますが真実はわかりません

オリジナル版:ドンは「葉巻の箱にダイヤが入っている」ことをサムには教えたらしい。「売却するまでは保管場所が分からないよう秘密にしたかっただけ」だと。売春婦とフランクの件があるからトミーに言えない気持ちはわかる

リメイクではドンが自分たちを捨て駒としか思っていない、ふざけんな!と退職金目当てに銀行を襲いに行く。オリジナルはドンから信頼されていない&ケチっぷりに嫌気がさして…という流れになっています。リメイク版のほうが「このまま組織にいたら死ぬか一生刑務所暮らし」の切迫した思いが伝わってくる

トムの嫁サラと義父ルイージとエンディング

このシーン、ルイージがトミーを優良物件と捉え愛娘サラと接点をもたせたのでは

サラとルイージ
父親の許可を得た、気がする

トミーが家族を大切にするリメイク版、エンディングに映る「家族」の中にルイージの姿はない。元殺し屋でファミリーの一員、実刑判決を受けそうだが…サラはそれでよかったのだろうか。余談だがエンディングにルイージは出てこない。ファミリー逮捕の瞬間〜刑務所生活、娘の結婚式の映像から姿を確認することはできなかった

父親に対する愛は子供の頃から深かったサラ。監獄跡でみつかる手紙から当時の様子が伺える

♦PC勢は画像クリック

サラが子供の頃の両親
サラの母からの手紙

オリジナルではサラの登場シーンが少ない。セリフの多くはトミーに家まで送ってもらい親密になる~ベッドシーンまでだ。独身トミーはポーリーやフランクにルイージの娘と所帯持てよ、と言われても「サラを危険に晒したくない(体の関係はもっていても)」と言うのみ…で、いつのまにか結婚し娘が産まれています。びっくりです

【エンディングの変更点】
いっぽう家族に焦点をあてたリメイクは丁寧に二人の関係を描いておりわかりやすい。晩年は娘の結婚式にも出席できたトミー。西海岸の自宅で庭木のお手入れ中ファミリーに見つかり銃弾をくらう。家からでてきた家族に「自分が死ねば家族はもう安全」とつげ、看取られながら逝くのだが…見どころは以下

ヴィトから「Mrアンジェロ?」と改名前の名前で呼ばれ返事をする主人公。「サリエリさんからの挨拶だ」と言われトミーは口角を少しあげる(わずかに微笑んでいるようにみえる)。このシーンは映像がリアルになったリメイクならではですね。説明せずとも演技で語る、まるで映画を観ているようでした

トミーの最期
新たな身分を得て西海岸に移り住んだ
最期のトミー
トミーの最期

以下はオリジナルのエンディングで語られるトミーの台詞です。前半の法律うんぬん~はリメイクで一切語られないので旧作を知っているとマフィアの世界が理解しやすくなります。フランクの肩書は「法律顧問」から「数字に強い」という紹介に変わっている。新作から法律要素が排除されてのはなぜなのか

オリジナル版トミー最期のセリフ:世の中は紙に書かれた法律どおりには動かない。動かしているのは人間だからだ。法律に従って行動する人間もいれば、そうでない人間もいる。将来どんな世界を築きたいと願い、行動するかは個人にかかっている。ツキにも恵まれる必要があるし、強い価値観を持ち続けることは立派なことだ。結婚でも、犯罪でも、戦争でも、いつでもどこでも。僕はヘマをした。それはポーリーとサムも同じだった。僕らは人よりマシな生活を求めたが、結局はずっと酷い暮らしを経験した。人生で大切なのは物ごとのバランスをとることなんだ。人生に期待するものが少なすぎても何も得ることは出来ないだろう

庭木のお手入れ中銃弾に倒れるまでは同じ。その後家族は登場せず上記の台詞で幕を閉じる。サムを殺してから裁判の準備~刑務所生活はリメイクよりも詳細に語っています。新旧どちらのエンディングも甲乙つけがたい終わり方でした

その他・オリジナル版との違い

気になったところをザっと書いていきます

【刑事ノーマン】
オリジナルではトムのことを知らない。カフェで話しかけてくるトミーに「何だイタ公、お前なんかと相席したくねえ」と言っています(笑)サムを殺した話を聞くと「何百万ドルもの価値を持つ名画コレクションをめちゃくちゃにしたのは、お前か!!」とも。…美術館で銃撃戦はやばいなって筆者も思ってました

リメイクでは街に来て3年(お前を三年も追っていた「幽霊野郎」と言ってくる)。以前はエンパイアベイで実地経験を積んでいた。「モレロ」事件を任されたときの新聞の見出し『MORELLO DIES IN FIREBALL』

【主人公トミー】
トミーの身長は6フィートと警察無線で触れられていた。182.88センチはでかい!初レースで優勝するわ喧嘩も強い、頭の回転まではやいなんて…カッコよすぎます。刑事には「最近まで一般人だったのにそんな簡単に人殺して大丈夫なのか」聞かれて「過去の出来事は気にしない性格」的なことを言っていた。結構テキトー

両親の存在は謎。あまるお金の使い道に「母に新しいコートでも買います」と答えていたくらいです。オリジナルではガキンチョの殺害に躊躇っているとき「母やサラの顔が浮かんでいた」と言っていました。旧作は当時の心理を説明してくれる描写が多くあります。あのローポリで説明なかったら意味不明なシーンも多いでしょうしね

憂いのあるトミー
ポーリ―は筆者が嫁に貰いましょう!

【売春婦】
オリジナルにでてくる売春宿の女性はサラの親友ミッシェル。サリエリバーでサラといるのを見かけトミーの記憶に残っていた。組織にバレたのはこの女が街に戻ってきたから。そこでトミーが嘘をついたことがバレてフランクの件も疑われることになった。サム「トミー、女を信用するな」

リメイクではポーリ―とサムはよく娼館を利用している描写がありましたが、オリジナルはそこまで性豪ではなさそう

【教会にて】
オリジナルの神父はお金を受け取る。この場にサムはおらず一人で全てこなすトミー。「神父、こいつはただの強姦魔です。先ほどこの若者の善行がどうのと祈りをささげていたけれど、あなたの良心が心配です

この事件のあと酒におぼれるも突然フランクがやってきて助言をくれる。「警官だって法律を守るためには人殺しもする。君は我々の法律を施行しているんだ。警察も我々も同じさ、ただ反対側にいるというだけで」

「女房は仕事に口出しするような女では困る」とも言いサラとの関係を深掘り。リメイクではポーリーがそういう女(一緒にいて仕事のことは何も聞いてこない)と結婚するのがいいとサラをほめていた。オリジナルはフランクの発言でした

教会
クズなので死んで当然理論

【農場で重症のサム】
医者の家に行くのは三人だが、オリジナル版はポーリ―がサムに付き添わずトミーと帰宅する。医者について不安がるトミーに「やぶ医者じゃ?」「大丈夫。先生はこの街一番の腕利きだ!ドンが手をまわしてくれて~」とサリエリファミリーの福利厚生が手厚い話を聞ける

【マフィアの掟】
ルパラ(マフィアの復讐に使われる)を使いフランクを撃つように言われる。リメイクではルパラを渡されてもそれについての説明はなし。オリジナル版では20年以上の付き合いがあったんだと話すサリエリ、オメルタの掟(血の掟=部外者の尋問には沈黙を貫く)を破った彼を「血を分けた兄弟のように思っていた…」と悲しむ姿がみられる

【フランクの評価】
旧作序盤はトミーの評価が低い。「ほかに行く場所がないからここに来たに過ぎない。信用が置けない」(笑)その後ちゃんと評価してくれます。リメイクは初めから好印象っぽく違和感ありました…序盤「新旧の違い」はレビュー記事で書いています

【フランクの葬式】
オリジナル版は処刑完了をでっちあげて報告しなければならなかった。サリエリは親友の憐れな未亡人を喜んでみる(引き受ける)つもりだった。「死者には鞭うたない」伝統でサリエリとモレロは肩に互いの顔を埋めながら悲しむ。サムがトミーを殺しに来た時もサラの面倒はドンがみると言っています(自分の女にすると言う意味ではない)

リメイクでサリエリは任務遂行後「何も」聞いてこなかった。せめて帳簿の行方は聞いた方がよくないか…それだけ信頼してくれていたということなのか。サムが売春婦の件をドンに密告してトミーをはめようとしたのはいつだろう

【上等なウイスキー取引】
オリジナルでは「ケンタッキー野郎はうそつきの泥棒」で、モレロから盗んだウイスキーをサリエリに横流ししようとしていました。取引後に判明。ポーリーは酒の味がわかるやつ設定で味見役を担当

リメイクはモレロと取引するゲイツ(ケンタッキー州に蒸留所がある。所有者はゲイツの父)をポーリーがサリエリ側につかせると言い出す(カナダ人の密造酒のかわり)。ポーリーは上等な酒の味が分からない、と味見役=トミーになっている

レース後の酔っ払いポーリ―を送っていくイベントや、「俺たちがトミーを守ってやるんだ」なんてやりとりはオリジナルにありません

上等なウイスキー
禁酒法が解禁される直前

【ペペのレストランにて】
オリジナルでは銃撃掃討後のサリエリ「ペペが助かってよかった。迷惑をかけたから修理代を送らないと」。その後モレロと通じていた運転手の裏切り者はトミーが射殺、ドンは手を出していません。リメイクは裏切り者カルロへの怒りでペペのことに気が回っておらず。中身違いすぎませんか(笑)

【モレロとの全面戦争】
オリジナル版:サリエリ「全面戦争は避けるべきだ、大将の首を取れ。兵士は戦わずに降伏する」と部下の命を極力危険に晒したくないような発言がある

【モレロの殺害】
オリジナル版:モレロの乗った飛行機が遠くで墜落するのを見届けただけ。車で追跡しつつ飛行機のエンジン破壊するときはサムとトミーが撃ち、ポーリ―は運転に徹している。リメイクでは「死んでるか確認しないとな」と言いながら墜落する飛行機を追いかけています。ガキンチョ・ジョニーの教訓を活かしている流れ

【高級葉巻争奪】
オリジナルはポーリ―主導。サリエリは「儂が欲しいといったら持ってくればいいんだ、後はポーリ―が説明してくれ」と多くを語らず退席。仕事後は三人いっしょに車で帰っていきます

【トミーの家族】
オリジナルではサムを殺した後「女房と娘を連れて、ただちに出国した」とあるので三人家族だったのでしょう。リメイクで家からでてくる男性二人は娘の旦那とその子供かな。悪くない人生だったね、トミー

♦机には大切な人々の写真が置かれている

Menu画面
男三人のイチャイチャPhoto

ストーリー解説は以上です。英語原文で遊べばまた違う感想を持つのかもしれません。オリジナルは日本語字幕が一文抜けている、なんてことが多々ありました。重要なセリフだったらショックです

続編も新作の合間に遊んでいくぞ~!

【さいごに】
筆者はオリジナル版を遊んでいません。今の環境で遊ぶのは難しいため「Gokouと変態おじさん!!」という方のYouTube動画を参考にしました。この記事ではところどころ意訳しているので、オリジナルが気になる方は動画をみて欲しい。軽快なトークがウリ⇒『MAFIA再生リスト』のリンクはコチラ

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